古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

展示会のお知らせ



ここのところお知らせが続いていますが、熱処理された楽器を見ていただく
ことが出来る、展示会が9月7日8日とありますので、案内させていただきます。

展示会は 「国際フロンティア産業メッセ2017」 と言う大きな催しです。
https://www.kobemesse.com/
神戸市のポートアイランドにあります、神戸国際展示場が会場です。
時間は10時~17時です。入場は無料です。

この中で、グループ出展(滋賀県中小企業団体中央会) https://www.kobemesse.com/exhibit/exhibit_category/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E5%87%BA%E5%B1%95%EF%BC%88%E6%BB%8B%E8%B3%80%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E5%B0%8F%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%9B%A3%E4%BD%93%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E4%BC%9A%EF%BC%89  

の中の、X07の小間で(株)野村隆哉研究所として出展します。
私の作った、熱処理した材料のギター 、熱処理していないギター
そして、岩井孝夫さんの作った、同様に熱処理した材料のヴァイオリン
していないヴァイオリンも展示されます。

ギターについては、私が演奏しようかと思っています。
ヴァイオリンについては、製作家にどうですか?と声をかけたところ
「ヴァイオリンはとても上手な人が弾かないといけませんから」
との返事。
この言葉に、モダンヴァイオリンの本質があるように思います。

モダンの楽器は、よっぽど上手な人が弾かないと、普通の人に
聞いてもらえない。そんな楽器だと思うのです。
上手な人とは、基礎的な訓練が出来ていて、音楽的にも優れた人。

かなり以前、声楽家なのですが、鍵盤もヴァイオリンも何でも演奏出来る友人が
バロックヴァイオリンを見たいと言うことで、何台か持って行きました。

バロックヴァイオリンをしばらく弾いてみて、その後モダンヴァイオリンを弾くと
彼が「モダンの楽器からは何も帰ってこないけど、バロックの楽器からは
色んな物が帰ってくる。音楽的に助けてくれる」と言いました。

私は仕事以外で、モダン楽器に接する事がないのですが、というより
接しないようにしているのですが、モダンの楽器は50の技量を持っている人が
弾くと50しか帰ってこない。100の人だと100しか帰ってこない。

これが、バロックの楽器だと50の人には70,80と帰ってくる、
100の人には120,130と帰ってくるように思うのです。

ギターも同じように、19世紀ギターのオリジナルは沢山楽器から
帰ってくるように思います。

小型のギターもそのように思います。

私のギターもそうなれば、いいなあ と思って作っていますが。・・・・・・







  1. 2017/08/03(木) 12:03:52|
  2. ギター
  3. | コメント:0

お知らせ とコメントをいただいて

あっという間に8月になってしまいました。

昨日は、私の68歳の誕生日でした。もうすぐ70ですが、いつまで
こんな調子で走り回っているのでしょうか?

暑い夏ですが、仕事場は31度から32度くらい湿度は60%から70%
ほぼ毎日、9時くらいから夜中1時か2時まで仕事です。

33度を超えると、除湿くらいで仕事をしていますが。

と言う事で、コメントをいただいていますので、その事について

小型の弦長の短いギターを勧めてきて、これらのギターの事を書かせていただきました。

その一つにルーマニアのHORAのギターがあります。
全て、楓で作られていて、全て単板です。

コメントをいただいた、「HORA以前考えていました」さんは
マルチネスの弦長58センチの物を使われているそうですが、
これも、良い判断だと思います。

ネックがHORAの楽器は厚くて、丸いと感じられたそうですが、
1フレット辺りで、どちらも約21ミリでした。
(ヤマハの小型のギターは20ミリくらいですが。)
ただ、HORAのギターはネックが少しかまぼこ型になっていて、
マルチネスの方はもっと丸い形です。

あと、手元にある2台のギターを比べると
弦幅や弦高はほぼ同じですが、重さがマルチネスは1215グラム
HORAは1309グラムと1352グラムでした。

マルチネスの方が軽くて、裏横合板とは言え、反応が良くて
ローズの裏横なので、音もクリアーでした。

リュートの曲や、古い曲にはマルチネスは合うように思います。
HORAの方は、楓なので楽器全体が鳴り、柔らかい音色です。
これはこれで、古い曲や合奏には合いそうです。

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と言う事で、お知らせです。

8月17日午後1時から始めようと思っているのですが、
チェンバリストの三和睦子さんの公開レッスンを宝塚の
宝塚ミュージックリサーリで行います。

三和さんの公開レッスンは10年以上前から日本に帰られた時に
公開レッスンをお願いしていました。
篠山、京都、宝塚、西宮で。

三和さんは日本国内ではまだ、あまり知られていないチェンバリストですが
長年、ベルギーのゲントでチェンバロを教えてこられて、ブルージュの古楽コンクールの
公式伴奏者も長年やってこられました。

見にくいですが、彼女のプロフィール、彼女のCDから

三和さんプロ

今までの公開レッスンにお誘いするうたい文句が、「他の先生に1年習うのなら
彼女に1回レッスン受ける方が身になることが多いですよ」でした。

宝塚ミュージックリサーリは友人の音楽教室でガンバ科やチェンバロ科もあって、
私の最新作のチェンバロもあります。
http://www.takarazuka-music.jp/

JR宝塚駅北に徒歩約1分です。
2階のチェンバロの部屋で行います。

今のところ、お二人受講が決まっていますが、後二人くらいは
受講できますので。

受講は東京に比べるとかなり安いのですが
約1時間半で1万円です。

聴講も受け付けていて、こちらは2000円です。

チェンバロを始めてみたい、少しやっているけどもっと勉強したいと言う方、
など初心者の方のほうが、身につくことが多いと思います。

最初の手ほどきを最高の先生から受ける事はとても大切な事だと思いますので。
また、三和さんも初心者を教える事を大事に考えてくださっています。

チェンバロに興味のある方、これから始めてみようとする方どうぞ
ご参加下さい。

宝塚ミュージックリサーリさんには会場とチェンバロをお借りしているだけなので、
お問い合わせなどは、こちらのブログのメールなどでお願いします。

または、工房平山のHPのメールでお願いします。






  1. 2017/08/01(火) 22:11:07|
  2. ギター
  3. | コメント:2

坂本さん達の動画

昨年秋にツアーのあった、坂本龍右さんと、ジョアン・ボロナードさんの動画がユーチューブにアップされました。
今年の1月くらいにアップしました、と言う話は聞いていたのですが、やっとアップしてくださいました。
名古屋でのツアー1曲目 Felice Anerio :のTe deum laudamusです。私がフイゴ手として待機しています。

http://

九州宮崎の演奏会を開いてくれた、チェンバロも作っている友人も「宣教の旅」と言うタイトルから、もっと線香くさい
演奏会と思っていたら、とても生き生きとした曲で、また歌が素晴らしかったと言ってくれてました。この1曲だけでも
それが分かっていただけると思います。

次は、器楽演奏です。



九州天草の録画をいただいているのですが、それに比べるとチェンバロに近いマイクだったようで、
実際より、少しチェンバロの音が大きいかもしれません。

チェンバロは私が40年ほど前に作った、一号機のイタリアンです。
オルガンは今回のツアーのためにほぼ1ヶ月で作ったオルガンです。
ツアー直前に完成した、こちらは出来たばかりの楽器です。
(パイプは30年ほど前に作っていたものですが)

最後にリュート奏者としての坂本さんの演奏です。


  1. 2017/07/18(火) 18:16:11|
  2. ギター
  3. | コメント:0

お知らせ その他 

うっかりしていると、ブログ更新が一ヶ月滞っていました。

書きたいこと、書く事は沢山あったのですが、書く時間や気持ちがなかなか無くて、
更新できていませんでした。

高橋様からコメントをいただいているのですが、なかなか難しい問題で、特殊な事柄で、
一般的なお話ではないので、また時間があるとき、考えがまとまりましたら書かせていただこうと思っています。

ここのところ、ブログでは字だらけの難しいことが多かったようで、今回はいろんなお知らせ
をさせていただきます。

まず、演奏会のお知らせです。

20170716 1

西垣さんの数少ない国内での演奏会です。
神戸 御影の世良美術館で 西垣さんのお弟子さんでフランス ノワイヨン市立音楽院院長の石井敏資さん
とお嬢さんの石井マリー美幸さん、お弟子さんのお馴染み 松本大樹さんの演奏会です。
ピアソラ、ファリャ、ギター2重奏など多彩な音楽が聞けます。

8月13日(日) 午後3時30分開演 入場料 当日4000円(前売り3500円)学生2000円です。
昨年は、演奏会が重なっていましたが、今年は行く事ができますので、楽しみです。

お知らせではありませんが、これまでにあった事など。

昨日、やっと神戸市立博物館で開催されている、
「遥かなる ルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア」展を見てきました。
2年ほど前に発見された伊東マンショの肖像画を見るのが目的でした。
それと、伊藤マンショの自筆の手紙と。

003.jpg

襟飾りは17世紀初頭に加筆されたようで、少し不自然ですが、実際に見ると
本当に当時のマンショはこのような顔をしていたのだな、と感じました。

このような、顔をした東洋の若い青年だと、迎え入れたヨーロッパの人たちも
しっかりした、丁寧な対応をしたと思います。

終わっている演奏会ですが、チェンバロとピアノを同じステージで交互に弾くという
難しい演奏会が大阪でありました。

もちろん、チェンバロは私の作ったものです。

014.jpg


010.jpg


012.jpg

こんな感じの演奏会です。
2017 2 21 015.j2

演奏会とは関係ないのですが、昨日と3日ほど前に大雨のあと急に日が差して虹が出ていました。
美しかったのでつい自宅の玄関先で撮影してしまいました。

004.jpg
昨日

20170716 5
3日前です。
  1. 2017/07/18(火) 13:58:33|
  2. ギター
  3. | コメント:1

コメントをいただいて、そしてHORAギターについて

CABOTIN様

いつも、有用なコメントをありがとうございます。
今回は、私にもなかなか理解出来ない、専門的なコメントで
時間をかけて、ゆっくり考えて見ます。

michael様
まだ、リュートまで考えが及んでいません。リュート、バロックギターなどについても
考えてみたいと思います。ギターとは違った構造なので、違う理由が考えられそうですが。

今、我が家には弦長 55センチから63センチまでの小型のギターが
10台ほどあります。

どの楽器も、弦は一般的な、ダダリオやオーガスチンでピッチは
59センチ以上の楽器は半音下げて(A=415)55センチのギターは
440で調弦していますが、弦が柔らかすぎて弾きにくいとか、
手ごたえが無いという感じはありません。
むしろ、しっかりした感じです。

ギター作りの間では、弦長の短い楽器の製作を頼まれて、ボディは大きい楽器の
ままで、弦長だけ短くすると,張りの無いぼけたギターが出来てしまう、
という認識がありました。また、そのような楽器も見たことがあります。

体に合ったギターを弾いてもらおうと、せっせと小型ギターを集めていますが、
どのギターもバランスもよく、なにより低音がしまっています。
合奏にも使える楽器だと思います。

ということで、高橋晃清様からのコメント ルーマニアのHORAギターについてです。
このメーカーも2分の1,4分の3、8分の7、4分の4と各種のギターを作ってくれています。

今最も興味のある、小型ギターと言う事で、4分の3のギターを手に入れました。
10年ほど前の少し弾きこまれた楽器です。(そんなに弾いてはいなかったようですが)
カタログでは4分の3は弦長57センチと言う事だったのですが、10年ほど前だと
弦長は61センチでした。

表板はルーマニアの松、とても年輪の間隔が広い、日本ではあまり使われない
ような板に、裏、横、ネックとも単板の楓です。
裏板も、ブックマッチの板を使っています。

重さも軽く感じたのですが1302グラムでした。(表板単板裏横合板のヤマハは弦長60センチの楽器で
1430グラムでした、私の楽器は弦長64センチで1080グラムです)

音は、楓の木の楽器らしく、柔らかい音で楽器はよく鳴っています。
よく考えれば、私の作った楽器は楓のギターの方が多いので、楓の楽器の
良い所、楽器本体がよく鳴ると言う事は分かっていたので、そんな感じに聞こえます。

裏横がローズに比べると、音の輪郭がはっきりしない感じですが、それが合奏
アンサンブルには合うように思います。

安い値段の楽器ですが、押さえる所は押さえていて、糸巻きのウオームホイールも
厚みも充分にあり、巻き易く、耐久性もありそうです。(安い楽器は、このホイールが薄くて
巻き上げの抵抗も大きく、耐久性もありません。)
国産5万円くらいのギターよりははるかに良いものを使っています。

ナットやブリッジの骨棒も樹脂ですが、音は悪くなさそうな材質です。

全体に楽器が鳴って、バランスもよく低音も基音が出ている低音です。
3弦のハイポジションもバランスよく鳴っていますし。

でも、いわゆるモダンスペインギターとは違う楽器です。
音楽を楽しみたい、音楽を表現したい方のため、合奏をしてみたい
人のための楽器のようです。(私の作るギターと少し方向が似ています)

価格は定価27000円税込みですが、黒澤で21600円の楽器です。

大きな、重たいローズのモダンギターを苦労して弾いている人に、
お勧めです。弦長が62センチの8分の7あたりが良いように思いますが、
高級な楽器に比べて、細かな表現などは苦手なようです。
逆にそんなに細かなタッチとか気にせず、気楽に弾ける楽器だと思います。




  1. 2017/06/19(月) 00:28:00|
  2. ギター
  3. | コメント:1
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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