古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

近況と 予定 そして 道化師の踊り

毎日暑い日が続いています。

いつものブログと少し違って、近況など。

今、ヴィオラ・ダ・ガンバのバス,7弦を作っています。

もっと早くかかれる予定だったのですが、修理、雑用その他で 7月20日から取り掛かっています。

これを何とか、8月10日から中旬にかけて完成させる予定です。


005.jpg

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ここ2日ほど、楽器で一番大切な表板をひたすら削っています。

中央部で約3センチ端で1.5センチの元の木を約3ミリから4ミリにします。

削るのは、0.1ミリずつ位なので、ほんの少しずつしか削れません。

胴体もほぼ出来上がり、ネックもある程度まで出来上がっています。IMG_20160802_114840.jpg

この後、小さなハープを作って、今年の秋から冬にかけての 九州から名古屋までの 
遣欧少年使節の頃の演奏会用のオルガン作りが始まります。

まだ、図面も何も出来ていないのですが、10月半ばには仕上げておかないといけません。
と言いながら、10月は8回演奏会がありますので、作業できるのは2ヶ月無いのです。

オルガンは、天草コレジヨ館用に作りましたが、あの時も必死で作りましたので、あまり記憶が無いのです。
違うタイプのオルガンなので、1からというか0からのスタートです。

その間にも、すでに修理の予定が入ってきていますし、年末までには5弦チェロも作らないといけません。

来年は、何年も待っていただいているクラヴィコードとガンバ2台チェンバロを何とか夏までには、
と考えています。

ここの所、1ヶ月から1ヶ月半修理や雑用、そして1ヶ月楽器製作にかかれる、という感じです。

夏は、夏バテしている時間が無いし、冬は39度の熱が出ていても仕事しているし。

もう、一昨日の7月31日で67歳になりましたので、あまり無理はしないでおこうと思ってはいるのですが。

今日明日とは、自治会長さんの仕事で、子供たちの夏休みの行事に参加です。
孟宗竹で竹のこっぽり作りということで、私でなければ駄目な様なので。

体も気をつけないといけないのです。

最近は落ち着いていますが、血圧が昨年2月くらいは182-119、193-116、192-115
少し落ち着いてきて、180から113,179-111 最近は 164-102、162-101くらいです。

これでも、医者に言わせると充分な高血圧ですが。

ということで、いつも時間が無くばたばたしていますが、こんな時だからギターを。

ブログ友達が フェランデエールさん の道化師の踊りを練習されています。

楽譜を見せていただくと、とても難しい楽譜を使ってられるようなので、私のブログでも
この曲を取り上げさせていただきました。

Fernando Ferrndiere 詳しい事がわかっていなかったのですが、ドミンゴ・プラト著 ギタリスト辞典
に詳しく書かれていました。日本語訳を富川勝智さんがされて、
現代ギター2005年3月号68ページに書かれています。

それによると、著名な作曲家音楽家で、1775年にマラガでヴァイオリン演奏法の本を出版され
ていますが、この辞典の著者のドミンゴ氏は実物を見た事が無く、1816年に出版された第2版を見た事があると
書かれています。その2版ではギター演奏法とあって、多くの人のためになることを願っている、と書かれているそうです。
序文の中で、ここ10年に書き溜めた作品があるとも書かれています。
1793年にはギター、ヴァイオリン、フルート、ファゴットのための3つの四重奏曲を出版している。

楽譜には生年が1771年と書かれていますが、そうだと4歳で出版している事になります。

10年書き溜めたという事から、1740年前後の生まれではないかと思います。

そうなると、ハイドン、ボッケリーニと同時代です。
カルリさんより30歳ほど上になります。

ソル、アグアドさんたちが教本や練習曲を発表する60年も前にギターの演奏法に関する
本が出版されていたようです。

時代が1800年以前ということで、フェランデエールさんのギターはリュートのように
複弦でした。

そして、6コース11弦だったそうです。1コースはリュートのように単弦です。

元は、複弦で書かれた曲、1弦だけ単弦の楽器で作曲された曲というのは、大事なポイントかもしれません。

溝渕さん編曲の楽譜をブログ友達は使ってられるようですが、これ以外では ドレミ出版のギター名曲170
に小胎さんの編曲で、そして、いつものペトルッチの楽譜から、2005年にEdson Lopes さんが出版された楽譜が
手に入ります。

溝渕さんの楽譜では、和音も沢山入り、なにより17,18小節が他の版に比べて、余分に入っているようです。
音楽は基本的に、4小節の単位で作られる事が多いのですが、2小節増えると違和感を感じます。
また、音的にも不要な感じです。

小胎さんの楽譜も6弦をDに下げて、この6弦Dも上に旗が立っているので、2オクターブ旋律が飛んでしまう、
という不思議な事になります。また、休符が必ず付いているので、休符どおりに消音をすると面白い効果もありますが、
アレグロで弾くと少しうっとうしい感じです。(ユーチューブでこの楽譜の演奏も聞くことが出来ます)

そこで、ロペスさんの楽譜です。

和音がほとんど無く、ほとんど2声で音楽が進んでいます。
アレグロ、初心者ということを考えると、このロペスさんの楽譜が最もぴったりきます。

休符もアウフタクトの部分にだけかかっていますが、これは必ず低音を消音してあげないといけないと、
思います。

9から12小節はアルペジオなので、低音以外は音が残っているのが普通だと思います。

後は、旋律を歌ってあげる事でこの曲は仕上がると思っています。

17小節以降の部分は道化師の少し暗い部分が出せれば、と思います。

ということで、編曲者自身がペトルッチに上げているので、一般公開されているものと思い
楽譜上げさせていただきました。

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小胎さんの楽譜は公開してはいけないような気がしますので、前半だけロペスさんとの違いを
表したものを上げさせていただいています。

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それと、フェランディエールさんの綴りが、rがひとつと二つのものがありますが、ドミンゴさんの辞書では
ひとつなので、ひとつなのでしょうか?

最後に音源の提供です。
ガンバの表板を削っていて、指がカチカチなのですが、とりあえず弾いてみました。
練習5分録画5分の成果です。時間をかけていなくてすみません。



アングルも考えていなかったので、右手のアップですみません。

ギターは 前回と同じ還元熱処理されていない、材料で作った方です。
前回はほぼ半音低い、バロックピッチでしたが、今回はモダンピッチです。




  1. 2016/08/02(火) 13:18:18|
  2. ギター
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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