古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

素晴らしい演奏会のご報告

素晴らしい演奏会のご報告です。

今、以前に案内させていただいた、アンサンブル・パッサメッツオ・アンティコのリハーサル中に
この原稿を書かせていただいています。

昨日(7月17日)の、京都産業大学の演奏会は、出来て間がない建物で、ライトやエアコンの調整が、
日曜日という事もあって、警備会社に聞かないと分からない、とか設計図面を見ないと、スイッチの位置や
系統が分からないということで、雨の日に、湿度も高く、照明も充分でない状態でリハーサルが始まりました。

そして、リハーサルが終わりかけ、演奏会が始まってからやっとエアコンが効いてきました。

今回の弦楽器は全てガット弦で、おまけにチェロは2台です。

もちろん、チェンバロも湿度が高く、気温も高い状態では、調律が安定しませんし、演奏会の途中で
エアコンが効いてくるなど、変化も大きいコンディションでした。


002.jpg
(リハーサル中です)

会場も、教室でなく階段状になった、オープンスペース のような所です。
ですので、余計にエアコンや照明の調整が難しかったようです。

でも、演奏者の皆さんはベテランで、このコンディションの中でも、素晴らしい演奏を聞かせてくださいました。

ヴァイオリンはリハーサル中に弦がささくれだって来て、弦を張り替えました。
(ガット弦は湿度が高いと、より合わせて作られている弦のよりが戻ってくるのです)

本番中に切れるより、弦は安定しないけど、張り替えるほうが、まだましだということで。

第一回の演奏会に比べて、格段に音楽的にも、技術的にも上がっているように聞こえました。

曲目、編成も良く考えられていました。

両方の演奏会に、私のブログを見て来てくださった方がいました。
ありがとうございました。

曲目で、1部の最後の曲が 私のブログでも 取り上げさせていただいた、チャコーナ (シャコンヌ)
でした。

生き生きとした、のりに乗った演奏でした。

本当にやりたい曲を、好きな曲を、やりたいメンバーでやっていると言う感じです。

2日目はい1日目とうって変わって、天気もよく、エアコンもリハーサル前から効いていて、
教会ということで、響きも良く気持ちよく、準備や調律も出来ました。

もちろん、演奏も良いコンディションでしたので、素晴らしい演奏です。

チェロについて少し書かせていただきます。

今年チェロを作らないといけないと言う事で、チェロも弾いていますが、今回の演奏会で
使われたチェロは、1台はストラディバリモデル、1台はガダニーニのモデルです。

チェロが一番大きかった頃のストラディバリの楽器は、オリジナルの楽器では弦長が84センチも
あるそうです。このオリジナルの楽器を縮小して弦長81センチの楽器で作られたそうです。

もう一台は小さいチェロの時代で 弦長は 68センチ。

一回の演奏会でこんなに弦長の違う楽器を弾くのは、難しい事です。

私も弾かせていただきましたが、いつも弦長63.5センチの楽器を弾いていると、
弦長81センチは大変でした。

なぜ、2台の楽器を使ったかと言うと、ガダニーニの楽器は1音ずつ低い調弦の曲だったので、
オリジナルの調弦で弾くためだったそうです。

調弦も弦長も違う楽器を弾いてられたのです。

ストラディバリの頃の楽器は何故大きかったのか?というと、弦との関係のようです。

巻き線は諸説ありますが、18世紀までには発明されていたようですが、最初の頃はオープンワウンド、荒巻線
と言って、今良く見るようなきっちりと巻かれた弦ではなかったようです。

それまでは、ガット太くしていくと、弦の直径が大きくなり、弓がかかりにくくなりますので、キャトラインとかキャトルライン
ロープガットと呼ばれるように、弦をより合わせて低音弦が作られていました。
もちろん、ロープガットでない太い弦も使われていました。

金属の巻き線でないため、弦長を長くして、楽器を大きくしないと低音が出なかったので、大きい楽器にならざるを
得なかった。でも、金属の巻き線が安価に作られるようになると、弦長も短くなっていったようです。

ガンバもそうですが、現代のように規格化されていませんので、大きい楽器、小さい楽器はあったと思いますが。

最後に少し残念な事、それはお客さんが少なかった事です。
正確に数えていませんが、20人弱だったように思います。

次回は、もっと宣伝させていただこうと思っています。




  1. 2016/07/26(火) 10:26:19|
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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