古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

ソル 作曲 OP 6-11 再考

Cabotinさんから お考えをいただきました。

長らく、第一線で活躍されている、演奏家のご意見ですので、説得力があります。

コメント欄にいただいたのですが、ご覧になっていない方もいらっしゃるかもしれませんので、
ここにあげさせて頂きました。





急ぎの走り書きをしてしまいます・・ 原典の問題、私見です。 
初期の出版や手稿譜はもちろん参考にはなりますが、それがただしいとは限らない、、
というよりは五分五分の感じと違うかな?

ボーンの本、、当時としては貴重なもので、日本のマンドリンや古いギターの方はそれを原典にされています。
いまとなっては半分は妄想で書かれています。

なかなか素敵な小説として読まれるのにはよいのですが・・正しい部分をさがすのが難しい本です、
たぶんグーグルなどで全部無償でアップされていると思います。

ソルの初版も確定するのがむつかしい、
たとえば 所謂魔笛も随分初期からまったく違った形で゛出版されています
(これはサイトの図書館でも確認できるとおもいます)。

故郷のカタロニアでもあまり発見されていないもののごく初期の出版があります。

で、さて軽視されがちな友人のアグアドや弟子のコストによる手が入ったものは? 
これらがソルの確認なしで出されたとは思いにくい(私はそう感じる)、、
音楽的な価値は別として、厳格な和声のトレーニングを受けていなかったソルはアグアドを信頼していた部分もあります。

また魔笛の序奏など、もちろんフリーメースンの表明なわけですが、コストはパリのメーソンの支部会長をしていたので、
和音をメースンの三和音に類似するように書き換えた、、これはこれでオリジナルかもね? とも感じます、

ソルがほんのすこしためらったことをコストが実行した・・・のとちゃうかな?? 

ま・・でも 音楽を楽しむのに原典 なんちゃら・・といって・・
無駄な時間をつかうより楽しく弾けたほうがよいように思いますが・・・・
走り書きすみません。

走り書き追記。 例を挙げた方が良いかもと思いつつ,当該のソルでも例が多すぎて困るのです。

例えば1805年に出版された主題と七つの変奏,魔笛と同じようにごく初期のものです。
これについては,研究家故菅原さんの尽力によって,最後の変奏は出版した人物が書きくわえた,と判明。
古い初版を忠実に弾くとソルの作品ですらない、ということが起きる訳です。

調べることは大切かも知れないけれど,結局は 愉しむ感性の方が大事かも,と言うのが私の意見です。

多分、有名な魔笛も同じストーリーのような気がするのです。

ブーシェさんの話題 先月岡本一郎先輩と食事をしながら話題になりました。

私がブーシェさんから聞いた話しもなかなか愉快なのですが、また帰国してから話しをさせて下さい







以上がCabotinさんのコメントでした。

原典版とされている楽譜であっても、自分が表現したい楽譜でなければ、他の版を使う事も良いのでは?
と、私も思います。


ということで、中野二郎さんのソルの練習曲集が届きました。

巻末にかなり詳しく、Heugel 版との比較考証 されています。

中野さんは基本的には Heugel 版 を使ってられますが、op35.op60 は Heugel 版
では出版されていないので、op35を Simrock 版 op60を Gitarrefreund から採ったと書かれています。

op 6 についてはHeugel 版を採用されています。

この曲について 中野さんは Heugel,  Simrock , Schott ,Segovia , Sainz de la Maza
版を比較考証されています。

その中には、ジェフリーさんが使われた、ロンドンの L,Lavenu 版はありませんでした。

そして、問題の 72小節は L,Lavenu 版以外は皆同じで、内声部はミ ソ でした。
と言うか、中野さんの比較には上がっていないので、同じだと思います。

楽譜的には、ジェフリーさんの楽譜が 3声になっていて休符も正しいようです。

ジェフリーさんの楽譜で何か違和感を感じたのは、72小節の内声もそうですが、
55小節目の rall です。

ソルさんの練習曲集の中に、他ではこのrallは私は見つける事が出来ませんでした。

そして、弾いてみてこれは、必要ないと思いました。付けても、もっと後の方が効果があるように
思えたからです。

ということで、この練習曲のポイント、右手の甲を動かさない。
指の脱力、指のばねを使う事、手首の脱力、角度などを注意して
再録音しました。

と言っても、前回動画をアップしてから、ギターは全然弾いていませんし、
練習もしていませんでしたが、思いついて 右手の指使いを
ほぼ、セゴビアさんと同じにして少し練習しました。

またまた充分すぎる練習不足ですし、盛大にミスもありますので、
申し訳ありませんが、ほんの少しは自分が弾きたいように弾けていると思います。



この曲を練習すると、手の甲が動かなくなり、指のバネも利用できるようになるので、
「アルハンブラ宮殿の思い出 」の練習にもなると思います。

楽器は前回と同じ、 私設計のお弟子さん製作  弦長 61センチのギターです。


  1. 2016/07/13(水) 18:17:57|
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kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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