古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

チェロにガット弦を張る際の注意点 その2

前回のブログで書き忘れたことがありました。

ギターにはないので、感覚的な話になると思いますが、よろしくお願いします。

それは、魂柱の問題です。

材質や、太さといった問題でなく、魂柱を立てる場所の問題です。

これは製作家の問題でなく、調整、メンテナンスをする人の問題です。
(出来たばかりの楽器は製作家の問題になりますが)

チェロやヴァイオリン属 の楽器には 魂柱が立っています。

そして、その立てる場所は 何百年の歴史のなかで、
駒と魂柱との間の距離は、魂柱の直径分か駒の脚の幅分を空ける
というのがほとんどだったと思います。

でも、近年弦の関係からか、非常に駒と魂柱とが接近するように、調整してある楽器を
見かけます。

楽器によってベストな 魂柱を立てる場所は変わりますが、ガット弦を使う限りは
魂柱の直径分か 駒の脚の厚み分を離すのがベストだと思います。

もちろん、表板が分厚い楽器は少し離しますし、薄い楽器は近づけたりしますが。

スチール弦だと、どの場所でも楽器は鳴ってくれますが、
この距離が近いと倍音ばかりで、チェロなのに、ハーモニカのような音に
聞こえることが良くあります。

楽器を見なくても、あと数ミリ離せば楽器は鳴ってくるのに、と思うことが良くありました。

これは、ガンバ協会の講習会で、何年かに一回メンテナンスで参加するのですが、
多くのガンバは駒と魂柱の距離が近くて、楽器が鳴っていないのです。

これを、本来の距離にしてあげると、楽器をもっている方から、「楽器が鳴ってきた!」
「全然別の楽器になったようだ!」とよく言われます。

調整を頼まれる楽器のほとんどがこのような状態でした。

ですので、調整に出される時は、魂柱と駒の距離に気をつけてください。

最近は、昔の、本来の位置に魂柱を立てる方も増えてきているようです。

明らかに楽器が鳴っていないのが分かりますので。

前回のブログや、コメントで 宮崎の桑田さんと言うお名前が出てきましたが、
私のブログにリンクさせていただいている、TANUKI工房 の桑田さんのことです。

ヴァージナルを含めると、10台くらいチェンバロ属の楽器を作ってられて、
桑田さん自身はチェロを弾いてられます。バロックチェロと モダンチェロです。





3/4 のガット弦を張ったチェロのサンプルを作りました。

中国製のケース、弓を含めて 5万円くらいの楽器です。

駒やテルピースは替えています。

まだ、ポジション移動がうまく行きません。
練習では5回に1回外すくらいなのですが、録画となると
あせるようです。



スコットランド民謡の スカイ ボート ソングです。

40年ほど前によく演奏していた曲です。
懐かしくて 演奏してみました。

練習はほとんどしていないので、音程は怪しいです。

シャープ二つの曲ですので、下降拡張の練習をしてみました。

楽器は1986年に作られた鈴木ヴァイオリンの安い楽器です。

もちろん、駒や魂柱 テルピースなどは替えていますし、調整しています。




次は賛美歌の111番 神の御子は今宵しも  です。

シャープひとつだと少しは楽に弾けるようなりました。

  1. 2016/04/05(火) 18:59:07|
  2. ギター
  3. | コメント:0
<<南港ギター展示会が終わりました。そして最近のこと | ホーム | チェロについてのご質問>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

最新記事

最新コメント

月別の記事です

カテゴリ

ギター (338)
演奏会 (10)
その他 (21)

私へのメールはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

訪れてくださった方々

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR