古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

エンジャと オレムス 簡単に弾くためのそして音楽的に弾くための  運指その2 

なんとか、楽器を仕上ようとしていて、弦を張って落ち着かせているところです。

11時半から練習を始めて、12時丁度に録画しました。1回限の録画です。
取り直していると、もっと良くなるとは思うのですが、運指のおかげでそんなに練習しなくても
良さそうです。

運指はもちろん音楽的な欲求から決まってくると思います。

そこで、演奏家でもない私の考えですので、間違っていたり、浅い考えかもしれませんが
少し書かせていただきます。

ブログ友達がこの曲のレッスンを受けたとき、カウントをかなり重要視されたレッスンだったと聞いています。

それは、ともすれば気分で弾いてしまいたい曲だからではないでしょうか?

気分に乗って弾いて弾いてしまうと、自分に酔ったような演奏になるからでしょうか?
自分に酔ってしまうと自分は良いが、聞いている人には酔っぱらいの演奏に聞こえたりしますから。

そんな気分にさせてくれる曲ではありますが。

私はもっとこの曲はシンプルに考えて、まず旋律を歌うことが最も大事!そのために

一例として、前回も エンジャの1段目の 最後のラと次のド を繋ぐためラの段階でセーハすること
にしました。運指はすべて歌い易くするためのものです。

次にオレムスに関しては低音の動きをよく聞くこと。

大きな音は必要ないと思うのですが、まず聞くことから
低音の旋律がつながってきて、歌えると思うのです。

つまり、主旋律と低音の旋律の綺麗な2声にしたいと考えています。

次にエンジャ に4箇所スラーが出てきますが、前回の録画ではスラーは
かけませんでした。

スラーという技法のためにここにスラー記号があると思わず、音楽的に音を繋ぐ手段として
また 前の音より後ろの音は小さくするという意味で使っていると思っていました。

もちろん、これは楽譜から見ると間違いでしょうが、不十分なスラーだと、かけないほうが
聞く方には音楽的に聞こえる。自然に聞こえることがある。
スラーをかけずに、スラーの意味を感じて演奏する方が良いのでは?とも思ったのです。

タレガさんの時代では、当然ガット弦でした。ガット弦は ナイロン弦に比べてスラーが出しやすい
と思います。(音に芯があって、弦自体も少し摩擦があるので)
そして、タレガさんはギターの名手ですから、彼の音楽的な表現としてスラーを楽々とかけて
弾いていたのでしょう。

でも、タレガさんよりはるかにテクニックのない、また滑りやすいナイロン弦の私たちはスラーの気持ちで
弾けば良いのでは?とも考えたわけです。

今回、エンジャの3段目 から 和音で上昇する所と、スラーで下降するところを
2音づつくくって弾きました。楽譜を読めばそのように感じたのです。

その場合4段目の 最初の小節 2拍目は セーハ 2 ではなく、上から 4 2 1 と使って
次の和音に小指 4 をスライドさせるほうが、セーハ2 から セーハ3に繋ぐより旋律は繋がりやすくなります。

オレムスに関して

1段目の2小節目の低音のソ を開放弦で使っていましたが、次の3小節目の始めの
低音のソ も開放弦にして弾くと、大切な主旋律が繋がりやすく、歌いやすくなります。

同じように 2段目の最初も セーハ 3 でなく 4 3 と使って2拍目の低音のソ
を3弦の開放弦で弾いたほうが、楽になるばかりか、最初の小節の低音の動きがスムーズに
繋がってきます。

かなり一般的な運指とは違ってきますが、音は変えることなく、減らすことは
していませんので、タレガさんがあの世から怒ってくることは無いと思っているのですが・・・・・・・

最後に練習30分の成果です。

今回はピッチを 440にしています (前回は 415のバロックピッチでした)

弦長 61センチだとこの方が良さそうです。




前回より中指の爪も伸びて 普通に弾けるので中指も結構使って弾いています。
単旋律を弾くときはタッチや音色を変えたくないので、つい同じ指を使ってしまいます。


良い曲を弾くきっかけを作ってくれた、ブログ友達に感謝です。




 
  1. 2016/02/20(土) 01:08:26|
  2. ギター
  3. | コメント:2
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コメント

エンデチャについて・・感じることと、たぶん皆様周知のことをかさねる薀蓄を
許してください。
タルレガは多分いま認識されている以上にすばらしい作曲家だとおもっています。
現代の演奏はその俗っぽさだけが強調されているような気がするのですが・・
脱線です。
タルレガは知られているようにイスラムにも深い共感をいだいて多くの作品を書きました。
それは育ったカタロニアの風土です。ユダヤ(オリンピックが開かれたモンジュイ・・つまりユダヤ山・・
ですね。それにキリスト教・・簡単にカトリックとはいえなく、カタリの影響も深い・・そしてイスラムが
渾然と共存していました。それが・・・リヨベットたちを不幸にした内戦として弾圧されました。
セゴビアはファシスト側でした。セゴビアよりの見方で歴史でかなり曲げられた部分があると感じます。
エンデチャは小存じのように、たぶん遺作であり、セファルディム、この地域のユダヤの祈り、哀歌ですね。
アルベニスもセファルディムです。そう思うとこのリズムも嘗ての祈祷のリズムを踏まえています。
地中海にのこる祈りの民衆の歌とおなじ抑揚です。
最後にこの歌が聞こえたのでしょうね。オレムスはセット演奏されます。その根拠はとわずに感覚的に
とても納得のいく深い思慮があります。オレムスはシューマンの小品op. 124, no. 5の左手の音型から取られています。
旋律はそのままに違う世界を生んでいます。オレムスのタイトルはタルレガによるものだと思います。
知られているようにカトリックの祈祷です。多くのイスラム尊敬の作品を書き この曲ではユダヤとキリスト教を
そのまま並べた。いいな・・・ と感じます。
もう一つのことは、オレムスを入れることでカタロニアの一種の宗教である「3」の形にできることです。
三 トリオの形にたいする愛着(アルベニス タルレガの作品の殆どがそうですね)があったのではないでしょうか。
もちろんタルレガもイスラム風の作品にはそれを適応せずにアラベスクとします。


すみません。。たぶんご存知のことばかりを偉そうに薀蓄しました。
  1. URL |
  2. 2016/02/20(土) 12:22:43 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

肝心のことをわすれていたので、続けて書くことご容赦ください。

前の投稿も急いで直書きなので、多くの打ち間違い誤変換があり、すみません。

肝心の曲名のことなのです。オレムスはラテンなので(たぶん)そのままで問題ない。
通称 エンデチャ も私は細かいことは気にしないので、そのままでも良いかな、とも思います。
タルレガの本来の言葉カタランだと(私もこの言葉はすこしかじっただけです)
たぶん エンデカ ですね・・最初の「エ」はすこし日本語とはちがうけれど、、ま・・
近いオクシタンでもエンデカですね。 で・・・ 肝心のセファルディムの言語ラディーノ での
発音は・・・知らない。誰かごそんじないですかね? 私たちにはラディーノなんて遠い過去の言語の
ようですが、ニューヨーク生まれ育ちのピアニスト ペレイラさんでも最初の教育はラディーノだったそう。
ん・・だから レッスン嫌いのホロビッツ(セファルディム)もペレイラだけは教えたのかな? とも感じます。
平山さんにちかいところではたぶんカンバのジョルディ サバル(イ)さんもラディーノを話されるのではないでしょうかね?
  1. URL |
  2. 2016/02/23(火) 10:20:27 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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