古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

左手の押弦 追加です

カステラミルク様

ヴァイスのシャコンヌ 、完成形では決してありません。
本当に練習不足の、なんとかミス無を少なくしたいと思って弾いているだけですので。

ただ、原曲の雰囲気を残して、弾きやすく編曲というか編纂しているだけなのです。

例えば、6弦の1フレットを押さえて、1弦の5フレットを押さえるなど、私の指では
出来ませんが、8弦、10弦ギターだと、7弦の3フレットで良いので、私でも無理なく
演奏できます。リュートの低音を実音どおり弾けるだけでなく、開放弦を使えるので
楽に弾けます。でも、右手の親指は動きが大きくなりますが。

もし、6弦で演奏するとしても、ポジションの変更、指使いの変更などで
弾きやすいようにアレンジします。

これは、同じ ヴァイスのパッサカリアでも、私は3分の1くらいは指使いを変えています。
そのほうが、音楽的に、また楽に弾けるからです。
(密かに練習中の バッハさんのリュート組曲4番のプレリュードも市販されている、楽譜
を半分くらい 運指やポジションを変更しています。指の長さも力も人それぞれですから
変わって当たり前だと思っていますが)




前回のブログ、原稿を演奏会のリハの間に作っていたので、
字ばかりで分かりにくい内容でした。すみません。

今回少し、絵などを入れて追加のブログです。

左手の押弦の仕方
見にくい写真ですが、私の左手です。

1436505908098.jpg


違う角度から

1436505927536.jpg

少し、極端にしていますが、フレットに平行とか弦に対して直角にはなっていません。
そして、フレットの近くではなく、フレットに被さっている感じです。
弦とフレットを利用して弦を支えています。
特に、小指は力がないので、小指を一番力が入るように、押さえると
他の指はますますこのような形になると思います。


更に、左手を楽にするには、楽器のコンデションが大切です。

それは、弦高の問題です。

私の場合、弦長が短い場合でも、12フレットで1弦 2.7ミリ、6弦で3.5ミリが最大で、
1弦2.5ミリ 6弦 3ミリくらいで調整する場合もあります。
西垣さんの楽器もこの程度に調整させていただいています。

それと、1フレット近辺の弦高です。

真っ直ぐな15センチくらいの定規(真っ直ぐでなければ、ダイヤモンド砥石で真っ直ぐにするとか)
をフレットとナットの溝に当てて、1から4弦まではほぼ隙間がないように。
5弦はほんの少し、0.1ミリくらい,6弦は0.2、0.3ミリくらい隙間があくように、
ナットの溝を削ります。(本来は このような調整はしなくても良いはずなのですが、
6弦などは振幅も大きく、少し余裕を持って調整板ほうが、実用的です。
もし、その必要がなければ、削れば良いだけですから。)

1436507579741.jpg

定規を当てる場合、私は下図のように定規の角を取って、丸くしています。

1436541082944.jpg

でないと、ナットの溝を高く計測してしまいますので。


もっと簡単な方法は、2フレットと3フレットの間を押さえて、1フレット上での弦とフレットの隙間を見ます。
これは、フレットが直線上に まっすぐな状態であることが前提ですが、簡略法ですので、
あまり気にしなくても良いと思います。目で見ても分かりにく場合は、右手でトントンと
叩くようにすると、隙間があれば音がします。軽く押さえても分かります。
(4弦の2フレットなどよく使うフレットで、低くなっている場合はこの方法で判断しないでください)

1436541095729.jpg


これで、軽く押さえても、隙間があるようでしたら、少しナットの溝を下げます。

この状態で弾くと、左手の脱力がスムーズに行えると思います。

これ以外にも、ネックの厚さや形状によっても脱力しやすい、しにくいが出てきますが
これは、製作家にお願いする分野でしょう。




  1. 2015/07/10(金) 15:52:36|
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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