古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

ギターの横板、裏板その他

立て続けに、ブログ書かせていただきます。
居合については、いくらでも書かせていただくことはあるのですが、
ギターの演奏につながることを書かせていただきました。
また、なにか思い出せば書かせていただきます。

今回は、本来のギターのことです。

四国に元大学教授の方で、趣味でギターを作ってられる方がいます。
縁があって、楽器製作のアドヴァイスをさせていただいています。

彼が、最初に作った楽器やその後の楽器も、彼を指導されている、プロの方の楽器より
音楽的に使える楽器だと思っていました。

先日、ネックの修理でお邪魔した時に、もう一台の8弦ギター(これも、東京のプロが
長いあいだ使っていたそうです)も 裏板横板にとても薄い部分があって、楽器が変形してきて
修理や裏板交換しようということになりました。

持った感じや、弾いてみた感じでは、横板、裏板ともかなり薄いので、
楽器がよく鳴る、ひとつの原因ではないかと思っていました。

素人の2号機なので、横板、裏板だけでなく、ネックの接合や裏板、表板の接合も
部分的には 良くないところもあります。

そこで、裏板を外して、取り替えようということになりました。

そして、ついでに 横板、裏板の厚みを測ってもらいました。

そうすると、私の楽器で考えている、横板 1.3ミリ 裏板 1.7ミリくらいだったのです、平均すると

横板は部分的に 1.0ミリとか 裏板もかなり薄いところがありましたが。
予想通りでした。

(表板も、サウンドホールの周りもかなり薄いので、2ミリほどの板を、全体に貼ってもらいました。)

1号機は 6弦ギターだったのですが、この楽器も横板、裏板
とも薄かったので、楽器がよく鳴っていたと思います。

設計のところで書かせていただきましたが、 あの モダンチェロでも 横板は1.6ミリ 1.5ミリ程度です。
それも楓で。

沢山のギター製作の本等で書かれている、横板 2.0ミリでは楽器は鳴らないと思うのです。
というか、モダンスペインギターの鳴り方になってしまうと思うのです。

これは、名古屋の ギター製作家で素晴らしいトーレスコピーなどを作っている、
大西さんもそう言ってました。

アマチュアの方の作ったギターを見せていただくことがありますが、
重たくて鳴らない楽器が多いのです。
皆さん ギター製作の本やブログを参考に、またプロの方の指導を受けて
いる方もいらっしゃるようですが、プロが何年もかかって売れるような楽器を
手本にしているようです。

アマチュアの方は売ることは考えなくても良い場合は、横板、裏板を薄くして
楽器を軽くして鳴る楽器を作れば、簡単に音楽的な表現ができる楽器、弾いていて楽しい楽器
とにかく楽器全体が鳴る楽器、バランスも良い楽器ができると思います。

そんな楽器を、この元大学教授の方は作ってられます。
(人間的にとても魅力のある方なので、その人間性も出ている部分もありますが)

薄くすると楽器が壊れやすいのでは?と言われそうですが、軽い、薄い楽器は
壊れにくいのです。(普通に作れば)逆に丈夫そうな楽器は、弱い部分があれば
そこが壊れます。全体が、軽くて 華奢だと壊れにくくて、何百年でも使えると思います。

また、長い文章になってしまいました。

最後に息抜きに ギターの演奏動画を。300万回以上再生されているので
ご存知の方も多いと思いますが。

https://www.youtube.com/watch?v=gSedE5sU3uc

リズムや歌わせ方など、見事だと思うのですが。


  1. 2015/04/29(水) 23:06:17|
  2. ギター
  3. | コメント:1
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コメント

初めまして

興味深く読ませていただきました。

見当違いな質問でしたら申し訳有りませんが、鉄弦のアコースティックギターについても書かれているようなことは言えるのでしょうか。

アコギの横板も2.0mm~2.5mmのものが多い認識です。例えば新品のドレッドノートのアコギの横板を削り1.5mm程度の厚みにすることで鳴りが改善することはあるのでしょうか(強度的にもどうなんでしょうか)。
  1. URL |
  2. 2015/06/01(月) 13:35:05 |
  3. チューハイ #jSkcmE76
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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