古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

近況報告



沢山の方々にブログ訪問いただいたり、コメントを頂いていますが、
なかなか更新が出来ていません。

相変わらず、忙しくはしているのですが、頭がブログに向きません。
楽器を作り出すと、そのことばかりが頭の中にあって、それこそ寝ていても
考えているような感じです。

11月10日くらいにそれまでの様々な雑用を片付け、アルペジオーネにかかりました。
九州行きや、演奏会などで 2週間しか製作期間はありませんでしたが、およそ、12日
間で完成しました。
作っている期間は12日くらいでしたが、それまでに、楽器のイメージを作っていたので、
形にするのに12日というだけで、実際は楽器を作り出すまでの期間が長かったと思います。

イメージが出来れていれば、半分以上出来たことになると思っています。

それまで、雑用と言ってしまっては、失礼な楽器の修理がありましたが、一から楽器を作ることは
修理と違って、楽しいことでした。

九州行きも、一日中運転して、佐賀まで行き、夜佐賀を発って、朝には一台楽器を下ろして、
家でチェンバロを積んで、大阪まで運んで調律、そしてリハ、2日後には本番。
その間に、ガンバを奈良まで届けたり、雑用を片付けながらアルペジオーネを作っていました。

アルペジオーネが完成しても、演奏会などあって、あまり練習もせず、人前でアルペジオーネを
弾かせていただきました。

演奏会が終わって、秘密の楽器1台を1週間ほどで作り(小型のハープです)

更に、1週間足らずで、もう一台秘密の楽器を作りました。
今も、もう一台、作っています。明後日までに作らないといけないのです。

それは、オーケストラで使える、二胡 の製作です。

20年以上前になりますが、素晴らしい 二胡、揚琴、笛の演奏家と知り合いました。
それまで、二胡は好きな楽器ではありませんでした。
いつも、ポルタメントとビブラートがかかっていて、音程もはっきりしない演奏を聞いていたものですから。

でも、彼の演奏はちょうどバロックヴァイオリンの名手のような演奏でした。
音程もきっちり決まり、必要なところだけにビブラートをかけていたのです。

西宮で年4回の演奏会やっていた、リラコンを始め、神戸、篠山、福知山などで演奏をお願いしました。

そうこうするうちに、世界で始めての、中国以外の国での、中国楽器によるオーケストラを彼が作りました。

素晴らしいオーケストラでした。創立1周年のコンサートでは、何か一緒に仕事をしようと言うことで、
舞台監督も引き受けたりしました。

そんな彼から、久しぶりに連絡がありました。

オーケストラでも使える二胡が作れないか?という話です。

ソロ楽器、アンサンブル楽器としての二胡はとても良い楽器なのですが、
オーケストラとなってしまうと、倍音と響きが多い、今の二胡では難しいと
私も思っていましたので、作ってみようと思ったのです。

でも、これは非常に難しい楽器なのです。

二胡と同じサイズ、基音もしっかり出て、楽器が多くなってもヴァイオリンのように、
音の厚みが出ないといけないのです。
そして、ヴァイオリンのように指板が付きます。

二胡と同じような楽器で、蛇の皮を響板に使わず、板で作った、板胡という楽器も、
ありますが、これは桐の板を使って、二胡より更に倍音の多い、音の高い楽器です。

形のヒントは、敦煌の壁画に古い二胡の絵が残っていて、それを参考にしたいということでしたので、
ヘッドはヴァイオリンやガンバのようにスクロールです。

でも、あの大きさの響板で、ヴァイオリンと同じ音の高さの楽器を作らないといけないのです。

二胡はヴァイオリンの2弦3弦と同じ調弦です。
高胡という楽器もあって、これは、ヴァイオリンの1弦と2弦と同じです。

とりあえず、最もよく使われる、二胡を作り始めました。

一つのアイデアで1台は20日に出来たのですが、満足のいく楽器ではありませんでした。
そこで、21日から図面を書き直して、26日までに作っているところです。

表板の厚み、削り方、横板、裏板の厚み、材料、ネックの形状、大きさ駒の高さ、
形状その他、決めないといけないことが山のようにあります。

普通だったら、ネックやテルピースに当たる物を作っていて、色んな共鳴箱を作って、
試作しながら、だんだん良い物を作っていくと思います。

でも、私は今まで、試作品を作ったことないので、なんとか最初から使えるものを作りたいと、
頭を絞って、考えて作っています。

似たような楽器は、ヴィオロン・チェロ・ダ・スパラでもありましたが、これはチェロの
10分の1サイズで、フルサイズのチェロに近い響きの楽器を作れば良いことだったので、
イメージは作りやすかったのです。

今回は、ベースになる楽器がないので、今まで、作ったレベックや、フィーデルを参考に
考えて作っています。

明日には、音が出せると思いますので、実際に音を出しながら、表板を削って基音や響きを
調整したいと思っています。

こんな状況です。

こんな仕事しながら、民生委員の仕事も結構有ります。
でも、お年寄りから元気をもらったりしていますので、
良い仕事です。

次回は 年末になるかもしれませんが、演奏会のリハ中に作った原稿のソルの
エチュード op 60-1 の話をさせていただきます。











  1. 2014/12/24(水) 17:33:20|
  2. ギター
  3. | コメント:1
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コメント

明けましておめでとうございます

旧年は皆さんに負んぶに抱っこで、私のような匹夫にも微かな仕事を残せたような気がします。

でーーー   今 ヒラサンがとりあげてられる練習曲・・ これは とても大きな課題を含んでいて
アマとプロを語るのにとても大切な部分だと感じています。 今の日本のギタリストでこの曲をキチンと
弾ける人って とても少ない・・悲観的に言うと 私は誰もしらない・・かもね。
この曲の分析と局面を英仏の生徒のために 講座をした映像があったとおもうのです、、
一休みして 探してアップしてみます。ヒラサンもそれを感じて取り上げられたと思うのです。無意識の直感かもしれないけれど・・・
私はこの超小品の満足な演奏にであったことはありません。自分の体験で、強いて言うと、幼稚園児の生徒の演奏がベストだったかもな~

ん・・このエチュードの話はもうひとつ新しいスレッドでしたね、ごめん
  1. URL |
  2. 2015/01/01(木) 04:04:05 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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