古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

アルペジオーネ、デビュー終わりました。



12月5日、京都、7日高松の演奏会が終わりました。

西垣さんの演奏は、いつも素晴らしい演奏してくださるので、今までは、スタッフで参加させていただいても、
良いものを聞かせていただいた、と思って帰路についているのですが、今回はプレトークで一緒に
ブルグミューラーとシューベルトのアルペジオーネソナタの第2楽章の冒頭の部分を
演奏させていただきました。
楽器が出来てまだ4日ほどで、練習もあまりしていないのに、アルペジオーネデビューさせていただいたのです。

楽器を紹介するために作ったのですが、楽器ですから音を聞いていただくことが大切なことなので、
機会を与えてくださって、感謝しています。

音はイメージ通りの音ができました。楽器も出来たばかりなのですが、よく鳴っていました。
CDで聞く、アルペジオーネの音よりは、良い音になったように思います。

ガンバと違って、やはり旋律楽器の音です。音の密度も出るように、旋律楽器として使えるように、
作ったのですが、19世紀初頭の響きになってくれたようです。

演奏会の前半は、パガニーニの大ソナタのギターソロ版、アルペジオーネソナタのギターソロ版と、
非常な大曲でしたが、編曲も変化があって、楽しく聞かせていただきました。

後半は、フレスコバルディのリュートソロから、ソプラノとリュート、それにアルペジオーネで
通奏低音をつけさせていただいてフレスコバルディ の歌曲を。

後は、宮本正清先生の詩による歌曲、シューベルトのセレナーデ、アベマリア
そして、きよしこの夜、アンコールは禁じられた遊び 前半は大曲で後半はクリスマスコンサート
の雰囲気で終わりました。


前半は、200年ほど経った、19世紀ギターの名器、後半は、私の作った、リュート、アルペジオーネ、ギター
で演奏会は進められましたが、200年ほど前に作られた楽器と、4日ほど前に作った楽器の合奏もありましたが、
楽器の外見も、音も出来たばかりの楽器ではないようだと、たくさんの方がおっしゃってくださいました。

これもプレトークの話をいただいて、作ってしまおう、と思ったのが良かったようです。

時間がなくて、急いで作った楽器で良く出来た楽器が結構あります。
迷いがなく、失敗できない、と一気に作ったのが良かったのでしょうか?

今日から、実は11日間で2台、秘密の楽器を作らないといけないのです。
良い楽器になることを祈って、ではなく確信を持って作る予定です。

1台は誰も見たことがない楽器、もう1台もほとんどの人が見たことのない楽器です。
また、すこし更新ができませんが、よろしくお願いいたします。


  1. 2014/12/09(火) 00:55:28|
  2. ギター
  3. | コメント:5
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コメント

心温まるよいコンサートでした。(12月5日京都)

アルぺジョーネが予想以上に美しい音で存在感があったことに驚きました。
ギターのようにフレットがある小ぶりのチェロという不思議な見かけも、
そうあって当たり前のように美しかったです。

西垣さんのテクニックはすごかったです。
あの手の動きであんなにやさしい音で、
ギターソロでアルペジョーネソナタ等を弾かれるなんて。
長年にわたって、旋律楽器との重奏からソロへ、
編曲、演奏と、段階を踏まれて最終段階へ、
ものすごいことをやってのけられたのだと思います。

ところで、アルぺジョーネソナタの直前に西垣さんが弾かれた曲は
「冬の旅」の「三つの太陽」だったでしょうか?
  1. URL |
  2. 2014/12/09(火) 14:22:27 |
  3. カステラミルク #G4Ccj8ec
  4. [ 編集 ]

>アルぺジョーネソナタの直前に西垣さんが弾かれた曲は
>「冬の旅」の「三つの太陽」だったでしょうか?
の御確認、私が応えなくては・・だめですよね・・

カステラミルクさん寒中お運びいただき感謝します。
そうです。最後から冬の旅23曲目の三つの太陽です。
極端に私事ですが、コンサート直前に逝った親友 いつも前列の定の位置で聞いていました・・
前回は癌闘病中の病室から来てくれました・・しかも教員で医者でもあったので自分の病室から
白衣を来て外来の診察に行っていた・・
彼が好きだった曲が23と終曲でした。ギターソロの楽譜があるわけではありません、
誰でもカルカッシの教本の最初のテクニックで弾けます。もしご所望でしたらいずれけつくっておきます。
ほんとうに美しい作品だと思います。今回は集中しすぎないために(へんないいかたですが 入りすぎるのも
よくない)形だけ楽譜を置きました。でも、パガニーニの大ソナタとアルペジョーネ・ソナタで一回しか譜めくりの
真似をしなかったから・・ばればれですね。ちがうことに楽譜は役に立ちました。
逝った親友の指定席に視線をやることを防げたことです。
でも、アルペジョーネ・ソナタは30分間涙と鼻水を拭う時間がなく。とても見苦しくてもうしわけありません。
ピアノみたいにペタルがあると何とかなるんだけれど・・
楽器のアルペちゃんは美人でしたね! 私も単に一聴衆として不思議な体験をしました。
生まれたばかりなのに三十路の色気でした。
  1. URL |
  2. 2014/12/10(水) 19:38:07 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

大変失礼いたしました。

CABOTIN様

西垣先生でしょうか?
私のようなものにコメントをくださり、恐縮しております。

大切な方がお亡くなりになったとのこと、この場を借りて、お悔やみ申し上げます。
知らぬとは言え、失礼なことを拙ブログに書き、申し訳ございません。

あれは演技ではなく本当に泣いていらっしゃったのですね。

パガニーニの「大ソナタ」は初めて聴きました。
「24のカプリース」で派手な演奏を聴き慣れており、
てっきりそんな感じと思っていたら、とても静かで優美でした。

「冬の旅」は「菩提樹」は知っていましたが、
最近マルシン・ディラさんが「郵便馬車」を弾いているのを見て関心を持ちました。
「三つの太陽」はやはり悲しい演奏だと思いました。
少し讃美歌のようであるとも思いました。

西垣さんの楽譜はすべて難しいと思って敬遠していました。
「冬の旅」の楽譜で私(一番難しい曲でソルの「別れ」が弾けるレベル。リズム音痴でタンゴが弾けません。)でも弾けるものがあればうれしいです。
  1. URL |
  2. 2014/12/11(木) 21:50:54 |
  3. カステラミルク #QBrjrDC2
  4. [ 編集 ]

12月5日京都

最近は毎年 年末が楽しみです。
今回は友人と3人で拝聴しました。

素晴らしい演奏で、別世界に居る感じでした。

三つの太陽は目をつぶって聴きましたが
なんとも形容しがたい素晴らしい世界で感動しました。

平山さんプロの演奏表現で素晴らしかったです。

次回も楽しみにしています。
  1. URL |
  2. 2014/12/12(金) 19:04:59 |
  3. HSPT #Yqf9uHks
  4. [ 編集 ]

HSPT #Yqf9uHks 様   寒い中、お運びいただきありがとうございます。

三つの太陽  カルカッシだと教本の最初の技術なのですが、
おっしゃるとおりですね。描かれていることは、直截には若者のエゴイスティックな浅薄な失恋なのですが、
なぜがそこに現れるのは、生死をこえて、時間や天地も超えた不思議な達観のような気がします。
演奏をするたびに私自身も不思議な、平穏の世界に誘われます。

まるで違う世界のようなパガニーニ、彼が指定したテンポでの演奏は、180のメトロノームで
どんなスケールでも伴奏付きで4つ入れられるテクニックがないと弾けない。。、のでアマチュアには
お勧めできない作品なのですが、シューベルトの対極にあっても描かれる世界には共通した
純真さがあるような気がします。

厳しい作品のコンサートにも関わらず、たくさんの皆様が演奏を心として聞いていただいた
ことに感謝します。音楽は曲を書く人のみならず、楽器を作る人は言うに及ばず、聞かれる方とともに
そこに生み出されるものだと実感します。

ありがとうございました。
  1. URL |
  2. 2014/12/18(木) 02:32:37 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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