古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

松尾淳さんの本

嬉しいことがありました。
今回は、貴重なコメントをいただいているので、
そのことについて書かせていただきたいところですが、
友人が紹介された本の紹介をさせていただきます。

古楽器製作家仲間の松尾淳さんのことが、本になったのです。

と言っても何のことかわかりませんが、ピアノ修復家として、
彼のことを取り上げた、一冊の本ができました。

タイトルは、「よみがえる二百年前のピアノ」 佐和 みずえ著 くもん出版

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200年前のピアノを修復する話が、主な内容なのですが、
彼が楽器作りを始めたきっかけや、修行したこと、作ってきた楽器などが紹介されています。

公文の本なので、小学校高学年を対象に書かれています。
学校とか、図書館に収蔵されるそうなので、興味のある方は
、図書館なのでご覧になれると思います。

松尾さんをご存知の方は少ないかもしれませんが、元々は、リュート作りで、
ハープやチェンバロ、ヴァージナルを作られていました。

鍵盤も弾けるということで、段々ピアノに興味を持ち、オリジナルのピアノを集めて、
演奏可能なように修復する仕事も始められました。

非常に器用な人で、仕事はとても綺麗な仕事で、素晴らしい楽器を作ってられました。
最初は私もそうだったのですが、小さな写真を見て、リュートを作られました。
その出来を見て、楽器作りを諦めた製作家もいたくらいです。

ピアノも、修復するだけでなく、一から作ることもされていました。

この本の中で、おこがましいのですが、私も彼の師匠の一人として、取り上げてくれました。
彼には、何も教えるようなことはしていなかったのですが、
チェンバロや、ヴァージナルについてアドヴァイスさせていただいたくらいなのです。


img211.jpg


公文の本ですから、小学生などにこんな仕事をしている人がいる、
こんな仕事もあるということを伝えたかったのかもしれませんが、
古楽器に目を向けるきっかけになってくれればいいな、と思っています。

忙しいと言いながら、ブログ更新させていただきましたが、この文章も
演奏会のリハーサル中に書かせてもらいました。

その演奏会は 声楽の伴奏でチェンバロを使ったのですが、
曲がラヴェルの5つのギリシャ民謡 なのです。

チェンバロのバフストップは(昔はリュートストップと言ってました)お琴の響きに近いので、
チェンバロとお琴、17弦で伴奏されました。

いつも、バフストップばかりを使ったのではありませんが、
会場が 兵庫県西宮にある兵庫県立芸術文化センターの
小ホールで響きも良い会場なので、チェンバロとお琴の
響きは溶け合って、とても良かったです。
私の周りは、こんなことを考える人が多くて楽しませていただいています。

それと、コメントの返事になってしまいますが、カステラミルクさん
アルペジオーネは充分間に合いますので。

6日からかかって、今日で5日めですが、表板、横板、裏板は出来上がり
今日、横板と表板をつけました。
明日はネックがほとんど出来上がると思います。

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今こんな状況です。

良く考えたら、楽器を作るのは半年振りくらいでしょうか?
修理や雑用と違って、とても楽しい仕事です。

修理はいつも、難しい問題を考え続ける仕事ですが、一から楽器を
作ることは、全部自分のことなので、ストレスは全然無く、中には
単純作業もあって、作業はとてもはかどっています。

だったら、修理や雑用をせず、楽器を作れば?と言われそうですが、
本当にそう思っています。私も今年65歳、修理や雑用などせず楽器を作らないと
後何年楽器を作れるか?と考えたりしますし。

あと20年は元気に楽器を作りたいとは思っていますが。

修理や雑用も自分がやってあげないといけないものもあって、
減らして行こうと思っているのですが、後から後から山のようにやってきます。
出来るうちは、やらせていただこうと思ったりしていますが。
どうしましょうか?

実際、注文を聞いている人を待たせているのは、事実ですし。
待っていただいているのは、バロックギター、モダンギター、ヴァイオラ・ダ・ガンバ、クラヴィコード、
シンプルハープ、チェンバロ、あとまだあったように思います。


  1. 2014/11/13(木) 01:19:54|
  2. ギター
  3. | コメント:3
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コメント

松尾さんの立派な仕事が、いちばん大切な世代に紹介される
うれしいことです。同じことを百回言いたいくらい・・もうKU●●Nを軽視しません(笑)
感謝のメールをしたいくらいです。

平山さんは立派な師匠だと思います。楽器の製作も演奏も作曲も、
先生というのは「要領よく上手になる」ことを教えるのではなくて、
「音楽そのものを先生にしなさい」ということを、態度や仕事、勉強で伝えることだと
思います。そこに弟子師匠が共感して、卒啄があって、師弟、そして音楽があるのだと思います。
たとえ、器用でなくてもアマでもプロでもその繋がりの力が、もとにもどって「先生」そのものであった
「音楽」をまた生むことができる、とおもうのです。
平山さんは独学だとおっしゃるけれど、きわめて多くのよい「師匠(楽器そのものでしょうね)」を
お持ちだと知っています。


  1. URL |
  2. 2014/11/13(木) 13:01:55 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

先生、師匠という人は、呼ぶべき存在だからそう呼ぶのではなくて、誰からも本当の尊敬の念をいだかせるものをお持ちだからこそ、「先生」と呼ばれるのだと思います。政治家になった途端に先生、先生と呼ばれることとは次元が全然違います。

平山様は、まさに本当の「先生」、「音楽への正しき方向へ導いてくださる御導師様」とも思える大きなお方です。ほんとうにそう思います。
楽器製作の見識、素材を見抜かれる眼力、真似のできないような音楽の研鑽、そして演奏活動、世の中への演奏を通した貢献活動、さらには日本古武道での活動、啓蒙など・・・・どれを取り上げても余人に真似のできるものではありません。

このブログをずっと読んできて、音楽をする楽しさ、ギターやリュートを弾く楽しみを平山様から教えていただいたと思っております。
これからも、製作や演奏、ご活動など楽しみにしております。
  1. URL |
  2. 2014/11/13(木) 21:06:58 |
  3. luten #7INpfWmw
  4. [ 編集 ]

こんにちは。
九州の松尾さんのリュートは頑丈との評判は昔からありましたし、良いお仕事をされ続けておられるようですね。

さて、先生の定義みたいな内容で面白く拝見しました。
ずいぶん前に平山さまの演奏動画を見て以来、私も虜になってしまい、演奏に涙したくらいです。

感動を与えてくださる人、皆、師ではないでしょうか。

音楽にとって大事なこと、それは心から沸き起こる感動だと思います。

平山さまは、まさにその感動を与えてくださるギター製作と演奏を行う、音楽の師だと思うのです。

どうかいつまでも良いお仕事をされ続けてください。
  1. URL |
  2. 2014/11/14(金) 16:27:30 |
  3. gavottenⅡ #iKHBHrhI
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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