古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

帰ってきました

長い、関東方面の旅から帰ってきました。

コメントも沢山いただいて、ありがとうございます。

でも、5月半ばまで,いつもの調子なのですが、ものすごく忙しくなりました。

とりあえず、今回の関東行きの報告をさせていただきます。
少し時間が経ちますが、コメントについてはまた書かせていただきます。

関東方面に行くまでも、大阪で一番古い教会で演奏会がありました。
私のチェンバロを使うということで,いつもの運搬,調律です。

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その後、名古屋でスピネットの調整やその他。

そして、千葉市立美術館でのコンサート 
若いリコーダー奏者と,チェンバロ奏者の演奏会です。

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こちらも古い銀行の建物でした。残響6秒ほどで素晴らしい会場と、演奏でした。

楽器は,私が一番気に入っている,一台しか作っていないジャーマンモデルのチェンバロです。

次の日に、案内させていただいていた,世田谷の小さな展示会をさせていただきました。

すみません、写真も取る時間も惜しいような,楽しい,また興味深い時間でしたので、
写真がありません。

このブログを読んで下さっている方で、自分の考えで、新しい構造のギターを作られている方。

プロの演奏家の方ですが,自分で楽器を作られている方。見た目でなく、音楽性からの欲求で
作られていて、この演奏家の方が自分の演奏に最適な楽器を作られていました。

そして、その自分の考えで,新しい構造の楽器を作られている方は、楽器をスピ-カーに変えて
しまう、面白い装置も持ってこられました。

これは楽器作りに応用するためですが、ユニークな発想で面白いものでした。


私の作った楽器も、4台ほどありましたので、弾いていただいて感想をお聞きしました。

軽く楽器全体で鳴るように作っているので、気に入っていただいたように思います。
この軽い構造だと、鳴らない音、鳴らない音域,鳴らない弦が無いのも,確認していただけたようです。


次の日も、30日に来れなくて、お会いしたかった方とも、こちらが見てみたい楽器を持ってきていただいて、
お会いできました。

ラミレス・イエペス方式の10弦ギター、では低音が鳴る楽器を見たことが無かったので、
マンホン式の11弦ギターとファブリカトーレのオリジナルギターを見せていただきました。

マンホン式の11弦は低音までよく鳴っていました。少し軽い音ではありましたが。

そして、私の楽器も弾いていただいて、64センチの標準サイズのギターと,59センチのギターを
気に入っていただいたようです。

6弦が鳴ること、またフレットを押さえても、どの音も鳴ることが良かったようです。


でも、色んな話をさせていただくと、やはり彼も、私のギターは 19世紀ギターを普段使っている人だったら、
その良さが分かるでしょう。との考えでした。

私のギターを使っていただいている人の多くは,19世紀ギターを使っていて、近現代のレパートリーのために
私のギターを使っていただいています。

病気その他の理由で,右手に力が入らない方も,私のギターだとリュートのように力を入れなくても、
充分に鳴るので使っていただいていますが。

最初に私の考えるギターを作った時も、「このギターを理解してくれる人は,10人に1人くらいかな?」
と思って作りました。

全ての音がバランス良く鳴る、音の立ち上がりが良い、減衰が長くて歌うことが出来る、
基音成分が多く、音の輪郭がはっきりしていて、声部の弾き分けが出来る。

特に低音がしっかりと基音が出ているので、和音を弾いても転回系のような音がしない。

6弦もぼけた,音程不明な音でなく,音楽が表現できる低音。
3弦の7フレット以上の音が、出ない,鳴らない、ぼけている楽器がほとんどだと思うのですが
(それは、お前さんが良い楽器を見ていないからだと言われそうですが、中には鳴っている楽器も
ありましたが、ほとんどはそうではありませんでした。)2弦,3弦のハイポジションのほうが
むしろ、1弦よりもよく鳴る楽器。

私はこんな楽器で、ギターを演奏したいと思って,作り始めました。

私にとって、理想とは遠いかもしれませんが、かなり理想に近い楽器が出来ても、分かってくださる人は
少ないと思います。

でも、少しずつ分かっていただける方が増えれば,と思って作り続けたいと思っています。


そして、その後、最近ギターにも力を入れ始められた、茅ヶ崎の「ムジカ・アンティカ・湘南」さんにも
行かせていただきました。

イタリアのトロ社のガット弦を扱ってられるということで、古楽器関係の方には,有名なお店です。

もちろん、19世紀ギターですが、普及品タイプと,高級というか、スタンダードのタイプのギターを
見せていただきました。

どちらも、19世紀ギターとして,充分な性能で、レプリカではありますが、ソルやアグアド,ジュリアーニ
などを弾くにはぴったりの楽器でした。

楽器だけでなく、ソルの超初心者用の練習曲集や、ソル,ジュリアーニ,アグアドなどの原典版の
教則本も扱ってられます。興味をお持ちの方は、どうぞHPをご覧になってください。

私はアグアドの教則本を分けていただきました。


1週間以上家を空けていましたので、急ぐ仕事が更に急がないといけなくなりました。

また、次回はいただいたコメントのお話などさせていただきます。


それと、今回の旅で帰りの名古屋近辺で 車の走行距離が 333333キロを越えました。
名神高速が渋滞で,地道を走っている時だったので、少し遅れて気がつきました。



1399193700535.jpg







  1. 2014/05/06(火) 11:40:21|
  2. ギター
  3. | コメント:3
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コメント

お疲れさまでした。

長の関東方面へのご出張、お疲れさまでした。記事を読ませていただいてるだけで、多くの方々の共感と感動を呼ぶギターであることがわかりました。
 平山様のポリシー、信念は揺るぎのない、堅い一枚岩のようで、長い研究成果とプロの方々の評価とも相まってすばらしいギターに仕上がっていると思います。
今後ともぜひ継続されてすばらしいギターを世の中に出していってください。大変にお忙しいお体だと存じますが、くれぐれも健康に留意されてご活躍ください。それと関東方面へは車で走破されたご様子。さぞかしお疲れと存じますが、どうぞくれぐれもご自愛のほどを。
 それではまたどこかの展示会で平山様のギターにお目にかかれる日を楽しみにしております。
  1. URL |
  2. 2014/05/06(火) 15:30:00 |
  3. Jiro #vJKKzsX2
  4. [ 編集 ]

展示会では楽しい時間をありがとうございました。

平山さんの楽器をはじめて拝見させていただいて、楽器の性能や製作の考え方や工夫、調整の仕方など多岐にわたるいろいろなことをうかがえて、とても有意義で濃密な時間を過ごせました。気がつけば4時間近くがあっという間に過ぎていて僕も写真を撮り忘れていました。また是非お会いできればと思います。
  1. URL |
  2. 2014/05/06(火) 17:43:41 |
  3. 西村弘 #289KihOo
  4. [ 編集 ]

詳細を教えてください

僕も行きたかったなあ。
そんなに遠くなかったのに。
それで、もう少し詳しく教えていただけませんか?
  1. URL |
  2. 2014/05/06(火) 19:59:24 |
  3. やの #B0Tt2J.g
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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