古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

沢山のコメントをいただいて

CABOTIN様 Kogakuya様 コメントありがとうございます。

いつもバタバタしているのですが、つい先日まで朝、昼ご飯も食べる時間がないほど忙しくしていましたが、
少し一息ついていますので、ブログ書かせていただいています。

いろんな立場の方から、いろんな考えを聞かせていただいて、ありがたく思います。

このブログ自体が、私の考え、思うことを書かせていただいていますので、(一般的な常識とは
かけ離れたことも書かせていただくこともありますし)
このブログを、読んでいただいた方から、思うことを書いていただくのは結構な事だと思っています。

でも、CABOTINさんが書かれているように、何が正しい、これが正しい、ということでなく、ご自身の考えを
書いていただく方が、ありがたいと思います。

一つの方向に、楽器も音楽も進んでしまったら、面白くないと思いますし。

ファンブレースのモダン楽器でも、楽器によっては側鳴りをして控え室ではよく鳴っているのに、
ホールで使うと全然音が聞こえない楽器もありますし。(名器と呼ばれる楽器でもこんな経験はよくあります)

以前のブログでも書かせていただきましたが、オリジナルのパノルモとラコートを使った演奏会で
近くで聞くと、蚊の鳴くような音なのに、ホールで離れて聞くと、まるでピアノかチェロでも鳴っているのかと
思うほど大きな音で聞こえたことがあります。

これも以前のブログで書かせていただきましたが、同じホールでパノルモを使った演奏会の数週間後で
オリジナルのトーレス2台を使った演奏会の感想では、トーレスの音がパノルモの音の十分の一くらいに
聞こえたことがあります。(あくまで、感覚的なものですが)

確かに、年に何度か、もしかするとその可能性もない大きなホールで演奏することを前提とした、遠達性などは
アマチュアのギタリストには不要かもしれません。

そうなると、側鳴りのするモダン楽器の方が選ばれるかもしれません。

また、バランスの点では、すべての音が鳴らない楽器はバランスが取れているかもしれません。

ヴァイオリンでもオールドの楽器は、音に魅力がありますがバランスという点では、難しい楽器も
多いように思います。

でも、モダン楽器の音自体、3弦が鳴らない、ハイポジションは音がボケている。6弦は楽器が鳴って
いないし、という楽器も多いように思いますので、ロマンティックギターの方が、楽器としての
バランスが取れているように思うこともあります。(低音が物足らないと思っている人には、
バランスが取れていないと言われそうですが。)

ファンブレースの楽器、モダンギターと言っても、楽器1台1台違いますし、ロマンチックギターはもっと
個体差があります。

結局、自分が気に入った楽器が良い楽器なのでしょうか?

でも、最近ほとんど弾くことがなかった弦長65センチのギターを弾くと、(楽器はベラスコです) 
ものすごくしんどく感じます。音の点では、いろんな好みがあっても良いと思いますが、
楽器の大きさ、弦長はロマンチックギターが少し大きくなった位の楽器が最も弾きやすいように感じます。

次回はコメントの中で、フレットの溝について書いていただいていますので、
それについて書かせていただこうと思っています。









  1. 2014/02/19(水) 13:57:27|
  2. ギター
  3. | コメント:6
<<コメントを頂いていて フレッチング他 | ホーム | 表板の素材について>>

コメント

こんにちは。お久しぶりです。
時々興味深く拝見しております。

楽器は楽曲の時代や様式に合わせて用いると、
新たな発見があるようですね。

私は、ピリオド楽器などでも、もっと盛んに
その特徴を生かした曲を、新たに書く人が
いれば、と思います。

あと、これは関係ないことですが、
ずいぶん以前クラシック系の雑誌で、
特定の音律のために作られたギター
ー つまりフレットがまっすぐでないもの ー
を見ました。
弾きにくいと思うので実験的なものとは思いますが、
これについてどのように思われますか?
  1. URL |
  2. 2014/02/19(水) 15:53:36 |
  3. 伏見呑仁 #-
  4. [ 編集 ]

それは、CABOTIN先生が一番よく知っておられますね。ご本人が使用なさってたかな。
たしかな理由がありますよ。CABOTIN先生がご登場しないかなあ。
素人諸氏にはちょっと扱いにくい仕様です。ギターという楽器の不確定さを少しでも改善しようと試みられたものなのだそうですが・・・・・・。
あとは、専門家の解説を待つことにしましょう。
  1. URL |
  2. 2014/02/19(水) 22:00:51 |
  3. 白老紳士 #.l1y1v/M
  4. [ 編集 ]

ロマンチックギターは個体差が大きい。 これは事実いっぱいありすぎて評価自体が難しい問題です。人によっては、当たり、ハズレと一刀両断もされる。
個体も数多く、かといって市場にゴロゴロあるわけではない。かのパノルモ、ラコート、シュタウファーの世界3大名器ともなると日本でも極薄である。また、価格もそれなりに高い。
買う側も、ネームバリューだけでコレクションする人もいる。
時代が200年近くも経ると、無銘のどぶ板を持ってきて作ったような代物でも、真珠になりうるのだから面白い。ここがロマンチックギターの面白さではないだろうか。

無銘のどこの馬の骨ともわからないようなギターでも、先入観なしに、無心に、弾いただけで、これはいい、すごい音色だ、のような感想が掛け値なしで出てくるのは確かだし、やはり材料の経年変化の影響というもののウェイトが8割以上を占めるのは確かなようだ。
であれば、投資対象やリセールバリューといった事を抜きにすれば、上記の3大名器と呼ばれるギターに固執する必要もなく、扇骨にしろ、横骨にしろ、良い楽器を作るための本質を見極められれば、自分で作りあげることもできよう。

私は、燻製法なる表面板というのにも興味があるし、弾かれていた個体の時代を経た響板の使用とか、経年変化を再現(実質的に)できるなら、やたら多くの散財をしなくても済むわけだし、有効な研究・実験であると思うのだ。
古い楽器をリスペクトし、そこから学び取る姿勢はいつの時代も大事なことと思う。しかし、それでもまだわからないことだらけだとも思うわけである。
実際に実験的に、3大名器を所有して、分解、検分をじっくり行い、忠実なデットコピーを作りあげても、?? 的なギターも出来てしまうこともあろう。

弾き手に取ってのよいギター、音色がよいギター。。。。。。よいギターの定義は弾き手次第である。
万人受けのする平均的なギターを作っても満足しない人だっているわけだし、豪華な装飾、象牙仕様、パール入りインレイなど、外面さえ良ければそれで満足というような人もいよう。

・・・・・・というわけで、この種のギター談義は果てがない。
  1. URL |
  2. 2014/02/20(木) 13:24:32 |
  3. la luth #CKIbGwE6
  4. [ 編集 ]

草々頓首なのに長文ゴメン

お・・とと・・ 火の粉が・・時間がないので簡単に。
音律のことはあまり話をしたくないのですが。
古典音律と平均率はけっして対立するものではありません。
なんといっても、これは「何がよくて、何がよくない」という話題ではないのです。
音楽家でない人や初心者のプロがこういう世界に嵌まるのは危険だと想っています。
という前提。もう一つの前提・・ミーンやベルグマイスター、ガリレイフレットなどの
初歩の知識がお有りになるとして、話します。
ご存知のようにパノルモやラコートは古典音律を実現するために、ちがった方法で
ギターを作りました。しかし、それらはとても実用とはいえません。とても押さえられないほどの
グニャになります、ガウディがつくったのとちゃうか? という感じです。
私が数十年前にプログラムし実用化している方法は、各弦の弦長そのものを変数として、
それを真ん中を定点にして両端で変化させます、 たえず各フレットの「直線度」・・ぼくは
GIZA値て呼んでますが・・変数をほぼ単純な最速急降下法で、しかし、一部分には個所と音によって
ウェイトをかけていますが、簡易なJava版ではいれていません もとは「C」・・で収束させます。
パロティまではすこしの グニャがでますが(たぶんそれをご覧になったのだと思います) 実用になり
私にはその方が感覚的に演奏しやすい。しかし、平山さんがから音律を教えてもらい・・じつはあまり補正が弱いので
ハンシンハンギだった・・けっこうそれなりにヤング風の鳴り方がします、しかもほぼ直線に近似できるのです。
しかし、私はちょいと極端な音律が好きかな〜 先週某国総領事の講演演奏会があってラモーを弾かなくてはならなかった、
ラモーの有名な歪な音律はヤングからすこしイジルとたどりつけます。実に愉しい響きでした。
ごく基礎の解説 雑誌社のための記事なのですが かなり書き替えているし、自分のServerなので
ギリギリ問題はないだろう、と思います。メチャクチャ上から目線なのですが、友人の小学生を対象に理解できるように書いたので
ご容赦ください。十二回の音律連載もあるのでぜひ バックナンバーをお買い求めください・・て 売っているのかな〜
http://www.koube.jp/public/onritu.pdf
http://www.koube.jp/nsys/nsys.html
  1. URL |
  2. 2014/02/20(木) 20:01:31 |
  3. CABOTIN #5QL/irO6
  4. [ 編集 ]

伏見呑仁さん、どうですか!!さすがに博識、見識あるCABOTIN先生です。

 この連載でぜひ勉強しましょう。これだけヒントを与えてくだすったのですから、私も薄い頭に鞭打って、音律を真剣に勉強してみようとエンジンがかかりました。

 ありがとう、CABOTIN先生。
  1. URL |
  2. 2014/02/20(木) 20:39:37 |
  3. 白老紳士 #LqM5T8qc
  4. [ 編集 ]

連投すみません 補足です

あわてて・・書いたので いつものように誤字間違いが多くてすみません。

平山さんに提案を戴いた音律は ナイハルトの1番 です。
ぼくも資料としては読んではいたけれど、あまりに補正が薄いので
効果があるとは思いにくかった。ヤングとイーコルの間くらいですから、
でも実現してみると、たしかに古典の音がすることに驚きました。実践というのは大切ですね。
で、しかも私の手口で近似的に真っすぐにフレットをできる。
ナイハルトを初期値に組み込んだ プログラムはこちらです。
Algorismがすこしまし、、かな〜〜
http://www.koube.jp/goods/nsys/nsys.html
収束・・なんという言葉をつかってるけれど。正しくはないですよね。単に「突き当たって最後の山を越えて
終る」だけのことです。しかし、使う方の初期値があまりに非常識だと違う山に昇ったり、終らなかったりしますから
気をつけてください。そういう方が使うことを想定していない道具なので。
最速降下法については。山で遭難をしたことを想像するか、簡易 端的な説明は
http://ja.wikipedia.org/wiki/最急降下法
をご覧ください。

自分でまた補足・・ ん? 収束という言葉を個の場合も使ってもよいのかもですね。
ただ、それがとなりの山やとんでもない値だとしても・・収束が正しいことである必要はないのですから、という訂正でした・
  1. URL |
  2. 2014/02/21(金) 01:49:43 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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