古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

コメントをいただいて お礼とお知らせ その他

本当に長いことブログの更新が出来ませんでした。

コメントを沢山いただいていて、その返事も出来ませんでした。
申し訳ありません。

いつも、忙しくしているのですが、この秋は特別にこの日までにこの仕事を片付けなくては
いけない、と言う仕事が多く、更新が出来ませんでした。

まず、プチ・ジャンの修理に関して、19世紀ギターについてのコメントを沢山いただきました。
ありがとうございました。

私自身、演奏を聞いたり、楽器を触らせていただいて、弾かせていただくだけでなく、実際に
修理をさせていただいて、その構造、材質、楽器の持つ魅力を知ることが出来た楽器は
20台くらいかな?と思います。

幸い、CABOTINさん始め、沢山 19世紀ギターを持ってられるギタリストの方とも
知り合いになり、多くの楽器を見せていただいたり、聞かせていただきました。

でも、25年ほど前になると思うのですが、(20年ほど前だったかもしれません)
地元、篠山のログのホールでCABOTINさんのお弟子さんたちも含めて、10台以上の
19世紀ギターを使っての、演奏会がありました。

中に、1台だけモダンギター、と言っても古いドイツの名器で、とてもしっかりした良いギターでしたが、
19世紀ギターの中に混じると、音がびっくりするほど湿っていて、音も前に出てきません。
楽器が鳴っていないのです。

その楽器を演奏したギタリストは(もちろん19世紀ギターも弾かれました)「こういう結果が出る事を
予想して出したのです。19世紀ギターとの違いが分かると思って」と話されていました。

しかし、お客さんの中のプロではない、ギター愛好家の「やはりモダンはいいね!」と言う言葉を
聞いた時は、驚きました。

あれほどの差があっても、モダンギターが良いという人がいるのだと、いう事を今でも、
忘れることは出来ません。

同じように、モダンギターを弾いている人で、19世紀ギターの良さが分かってくれる人は
あくまで、私の感覚ですが、100人に1人くらいかな?と思っています。

じろうさんが書いてくださったように、音量より〈側鳴りの音量ですが)基音のしっかりした
19世紀ギターの方向にギターが進んで行くようには、私には思いにくいのです。

モダンギターを弾いている、一般的なギター愛好家にとって、あのボンとかボワンという倍音の多い
ぼけた低音に魅力を感じている人も多いように思います。
また、色んな倍音が着いた、少しあつかましいような高音とか。

最近流行の中南米音楽も19世紀ギターでは演奏しにくいかもしれませんし。

私は、19世紀ギターの延長線上の,私が作っているようなギターが
ギターのあるべき姿ではないかと、思って作っています。
このようなギターを知っていただきたく、このブログを作りました。


その楽器を見ていただく機会です。

11月の7日から11月12日まで 午前11時から20時まで
〈初日は13時から、最終日は19時まで)

場所は 大阪北区中崎西町にある 「中崎町ホール」です。

「まち デコール ~木工家フェア」と題して木工展が開かれます。

ガンバやリュートなども出展しますが,ギターも3台か4台出します。

ラブレボットのバスバーを基にした、61センチの弦長のギターや、
標準の64センチギターも出展します。

お時間と興味のある方はどうぞいらしてください。

img126.jpg


あと、おまけですが 私のもう一台の車 日産セレナも20万キロを越えました。
セレナも,30万キロは走ってくれそうです。

カローラは31万6千キロを越えました。

131011_2159~01


  1. 2013/10/18(金) 22:27:43|
  2. ギター
  3. | コメント:3
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コメント

ビンテージの価値

こんにちは。
ご意見いただけて光栄です。僕の意見と違いますが、人の思うところ様々ですから仕方ないですね。
19世紀ギターの音を良いと思う人が100人にひとり、とは淋しいかぎりです。(そうかなあ??)と思うのです。例えば、あのCABOTINさんの演奏を聴いて、100人にひとりしか評価しないのであれば、あの会場にあんなに人は入らないと思うのです。やはり、良さがわかる人は大勢いるとしか思えないのです。
まあ、それを弾く演奏家次第ですけどね。

ひとくちにギターという大きなくくりで捉えれば、ここ20年くらいオールドギター、またはビンテージギターという世界が日本に相当に浸透してきています。
昨今のお宝ブームの影響もあり、古いものはいずれ相当な破格な価値が出ると考えている人間が多い気がする。つい、この前も、某お宝鑑定の番組に、クラシックギターのオールド名器が数百万の値を付けたのは記憶に新しいです。

僕は、今後、19世紀ギターがブレイクしていくのは間違いないと踏んでいます。
  1. URL |
  2. 2013/10/19(土) 17:39:05 |
  3. じろう #RaJW5m0Q
  4. [ 編集 ]

本当に良い楽器とは

ビンテージなどには踏み込みたくない世界です。私も平山さんの仰るように現代人の耳には、力強さも足りない19世紀ギターそのものが主流にはなり得ないと思います。
ギターというものは、言うまでもありませんが、長いこと弾き手が弾きこみ、手になじみ、一心同体といえるまでにほれ込んだ1本こそが、一生ものと思います。値段は関係ないともいえます。例えば、単板使用ではあるが、3万円の超量産ギターでも弾き手次第で聴いている分には、100万の高級品とはわからない可能性もあります。実際に楽器店のそのいうクラスの中にはびっくりするような良いものがあります。私も時々、ひやかしで試奏と称して、いろいろ弾いてみるのですが、最近のクラシックギターは実に品質が向上しています。(因みにみな3万円くらいのクラスです)

高級なギター(値段が数百万とかいう代物)ばかりに目が行く人は、はっきり言って、最初から3万円代のギターには目もくれず、試奏してみるという気も持ってないので、本当に安くて良いギターを最初から見逃していると思うのです。
これは大変にもったいないことです。

私なりに分析してみたのですが、超高級ギターを所有したがる(語弊があるかもしれませんが)人は、「見栄」 「自己満足」 「高いもの=高級品=品質も良い」という要素がみながっちゃんこになったようなものだと思うわけです。
もう少し本質というものに迫らなければ、と思います。

ですが、そこらへんが「物の価値観」 というもので難しい部分です。というのは、昔から「安かろう悪かろう」 という言葉もあるからです。たしかにこれは事実です。ギターの場合は、材料の選別、シーズニング、加工精度において、安物はそれなりのものかもしれません。でも、個々の要素はそうであっても、楽器として出来上がったトータルでみれば、すばらしいというものがあるのは事実です。

なにも、楽器だけではなく、こういうことは、車、時計、嗜好品にもいえることで、結局は自己の満足を勝ち得るものを各自が自己責任で買って、楽しめればよいとも思うわけです。
 ギターは音を出してナンボですから、安くて良いものを購入したいです。
  1. URL |
  2. 2013/10/19(土) 21:53:06 |
  3. 老紳士 #kiO6dTp.
  4. [ 編集 ]

ん・・

たぶん 老紳士さんにも通じていただいてる話をつづけること
をご容赦いただきたいのですが、
>>ギターは音を出してナンボ
は、、なんだかね まだちょっと違うのような気がします
私も京都人、関西人だから そういう言い方の感覚もわかるんだけれどね、
楽器や心という言うのは、定量的なものじゃないのと違うのかな? 金などの定量的なものに置き換えたとたんに、大切なことを失っている、、言わずもがなですし、老紳士さんもわかっていられることなのでしょうから、くどい言い回しですみません。
金や経済に置き換えたとたんに、とても大切なことをうしなってしまっている、のと違うかな~
音楽や心、楽器は定量的な言い方で話してはならないよう
な気がするのです。
誰かの心に届く音、楽器というのは社会や経済と・・なにか違うところに
・・たぶん 言葉をこえたところにあると思います。

楽器が社会的な価値観ではないところに音がある、そこに
人の心は共感する・・のだろうと思います
社会的な価値とかコストパフォーマンス(すごく嫌な言い方だけれど コストっていったいなになのでしょう?)
で音楽の大切さを語っていただきたくはないのです。

高いにしても安いにしても、金に換算した刹那に音楽は
金額という卑近なことに換算されてしまうことが悲しいのです

自分の心をとらえた音楽は
そことはすこし違うところにいるし、楽器も違うところにいるのです。
千円の楽器でも千万円数億でも・・心に伝わるかどうか・・
たぶんそれだけでしょう。平山さんの楽器が百万円か一億円かどうか・・どうなんだろうね・・すくなくとも自分が音楽だとすると関係のないことでしょうね。
たまたま、僕が、過去に使った楽器は社会的な値段がついてしまった。
それははじめ私の手に届いた社会的な価格は安かったのです。ブーシェさんのもパノルモ ロマニさんのほとんど無料だったけれど、それは大切なことではありません、社会の勝手な技です。
数千円の楽器でも心に届く演奏ができなくては演奏家ではないだろう・・先輩のフーツォン先生やネイガウス先生がおっしゃっている通りだと感じています。
なにとぞ、経済と本当の価値を一緒にはなしていただかないように
お願いしたく思うのです。くどい話をごめんなさい、しかし 大切なことだと思います。
  1. URL |
  2. 2013/11/28(木) 04:20:44 |
  3. CABOTIN #ArGM.iJY
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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