古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

パッサカリア -2 ヘルズミュア版

ついでに、ヘルズミュア版の楽譜もアップしておきます。

ロンドン版で詳しく書かせていただいたので、ここでは、
ギター譜との違いと、演奏用の楽譜、そして基となったタブラチュア
を挙げさせていただきます。

なぜ、ヴァイスのパッサカリアをこの時期にブログにあげさせて頂いたかと言うと、
楽譜を整理していたら、手書きのピアノ譜が出てきました。

ヴァイスのパッサカリアのレコードからの採譜楽譜です。

今から、40年ほど前、昭和45年か46年だったと思うのですが、
友人から「弟がもうすぐ来るのだけれど、早稲田の学生でギターをやっている。
何か、良いギターのレコードをプレゼントしたいのだけれど」
と相談を受けました。
西宮駅前のレコード屋さんに行き、そこで、ブリームさんのバロックのレコードが
あったので、勧めました。

そうすると、弟さんがとても気に入ってくれました。
特に、ヴァイスのパッサカリアが気に入ったようです。

当時はギター用の楽譜がなかったため、レコードから音大の学生に
採譜してもらって、楽譜を作りました。

そして、最近 岡本一郎さんと話していて、岡本さんも「昔,僕もレコードから採譜して
楽譜を作ったよ」という話が出ました。

年代もほぼ同じで、同じ西宮でパッサカリアの楽譜が誕生したようです。

作った楽譜は、演奏会でも使いました。
早稲田の学生は、当時習っていた先生のところに持って行きレッスン、を受けたようです。
そして、その数ヵ月後 その先生の名前で、パッサカリアの楽譜が出版されました。

内容はほとんど同じでした。これは、余談ですが。


ということで、パッサカリアは私にとって、思い出の曲ですので、
今回ギター譜を作らせていただいたのです。


とりあえず、ロンドン版と同じようにギター譜で、違いを書かせていただきます。


img085.jpg
img086.jpg
img087.jpg

ロンドン版より、ギター譜に近い楽譜です。
また、14小節目の音の動きも,標準的なギター譜に近いです。
そして、スラーも同じようです。

ロンドン版で詳しく書きましたので、次に
演奏用の 楽譜をあげておきます。

img064.jpg
img065.jpg
img066.jpg
img067.jpg


そして、基となった タブラチュアです。

img088.jpg
img089.jpg


おまけですが、実際にどんな音がするのか、音源をあげておきます。

ほとんど練習もしていないし、もう少し上等の録音機材を買う予定だったのですが、
在庫が無いということで、安い機材で録音してそのままアップしています。

私が設計した、標準的な日本人にはこのサイズが最も弾きやすいと思うサイズのギター
で演奏しています。
弦長が短くて演奏しやすいだけでなく、楽器の大きさが弦の振動を無理なく楽器全体に
伝わるようで、この大きさを私のスタンダードにしても良いかな?と思っている楽器です。
製作はお弟子さんで、こちらで仕上げています。

私が最も沢山作っているサイズの95%縮小です。
19世紀ギターだと、88%縮小なので、大きさ的にもそんなに無理はないようです。

http://www.youtube.com/watch?v=wESoWR6q6ew

www.youtube.comFGFT6w/watch?v=DvASe

こちらは、1880年くらいのニューヨークマーチンタイプでの演奏です。

マイクが響きとか雰囲気とか拾ってくれていないので,楽器のよさが伝わらないようです。
演奏も練習不足で、楽譜にかじりついています。そうでないと、以前の運指やスラーが出てきますので。

最初に良い先生につくことが出来なかった、ギターの生徒さんの苦労が少し分かったように気がします。

どちらも、ソフトフロロカーボンの弦を使っています。

演奏でなく、楽譜のサンプルとして聞いてください。

よろしくお願いします。
  1. 2013/06/26(水) 13:20:32|
  2. ギター
  3. | コメント:2
<<コメントをいただいて (ヴァイス パッサカリア)そしてまた、ユーチューブにアップしました。 | ホーム | ヴァイス パッサカリア ギター楽譜について>>

コメント

すばらしい演奏です。
練習不足などとご謙遜です。とても心に響くあたたかい演奏です。貴重な楽譜編曲の仕事も、演奏もどれもじっくり拝見させていただきました。

 楽器も基音がよく出ていて、清潔感のある音色、というか濁らない音で、ドイツ的楽器の印象を持ちました。

 初めて平山様の演奏に接し、もっと聞いてみたいです。オリジナルなリュートの演奏もお聞かせ願えれば幸甚です。

 
  1. URL |
  2. 2013/06/26(水) 16:18:56 |
  3. gavottenⅡ #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは。ギターでバロック期の音楽を弾いています。懇切丁寧な楽譜で早速弾いてみました。オリジナルの雰囲気が出ています。既存版の編曲ではどうしてもギターに良く合うものになりがちですが、この編曲はいいものです。
 ピッチもやや落として、19世紀ギターで弾いていますが、ギターオリジナル曲のようでハマッテしまいました。
 平山様はむかしからお名前は存じていまして、ヴァイスを探していてでここに来ました。動画の演奏もリュートのようなソフトで脱力された感じで、しかも雑音がない。
 すばらしい編曲と模範演奏ありがとうございました。
  1. URL |
  2. 2013/06/27(木) 09:41:33 |
  3. duo #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

最新記事

最新コメント

月別の記事です

カテゴリ

ギター (337)
演奏会 (10)
その他 (21)

私へのメールはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

訪れてくださった方々

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR