古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

今日から九州です。

今日から九州です。
1週間ほど、ブログが更新できないかもしれません。
よろしくお願いします。

23日の 御喜美江さんと今井信子さんの演奏会の報告をしないといけないと
思っていたのですが、どうしようかと思っているうちに日が経ってしまいました。

忙しかったこともあるのですが。

演奏はとても素晴らしく、お二人で出されたCDの内から選曲され、
バッハのガンバソナタも当然ありました。1曲目です。

そして、これは私個人の感想です。あくまで個人的な、感想ですので。

演奏は素晴らしかったのですが、今井さんのヴィオラの音が、
始めて、生で聞いて、冷たい、くらい何も無い音だったのです。
と言うか、楽器が全然鳴っていないのです。

今井さんクラスですから、楽器は良い楽器をお使いだと思うのですが、
駒と魂柱を近づけないといけない、スチール弦の宿命なのでしょうが、
弦の音しかしないのです。

魂柱が近すぎて、表板が鳴っていないのです。ですから、スチール弦の
スチールの音しかしないので、冷たいのです。

モダンの楽器を聴くことは最近少なくなってきましたが、最近でも
一番楽器が鳴っていなかった演奏だったように思います。

何度も、言いますが、これはあくまで、私が聞いた感想です。

他の方は、違った感想をお持ちだと思います。
演奏会の最中でも、「こんなことを考えているのは、私くらいかな?」
と思って聞いていました。

音楽は素晴らしいのですが、途中で帰ろうかと思いました。
(今まで何度か途中で帰ったこともありますが)

でも、御喜さんのアコーディオンの音は素晴らしいので、結局そのまま最後まで、
音は聞かず音楽だけを聞くようにして、いましたが。


それに比べて、25日 近くのデイサービスで、演奏をさせていただいた時は音に和みました。
楽器が、バロックヴァイオリン2台、ガンバ2台、ギターだったのです。

友人のヴァイオリンを弾いている人がよく、老人ホームなどの慰問をしているのですが、
今回は私も誘われて、一緒にやりました。

ボランティアでモダンヴァイオリンの音は聞きたくないので、彼女と彼女のヴァイオリンの先生に
バロックヴァイオリンをお貸しして、そしてエレキギターを弾いている、若者には
ガンバを貸して、弾いてもらいました。

皆、順応性が高いので、直ぐに楽器に慣れたようです。

曲はグリーンスリーブスに始まって、唱歌や流行歌、古賀メロディーや青い山脈まで
最後はヴィヴァルディの四季の冬で終わりました。

GEDC2698.jpg


楽器を手にして、3週間くらいですが、普段モダンのスチール弦の楽器を弾いている方たちでしたが、
ガット弦の響きはまた違う魅力があったようです。

ピッチは A=415です。

私はほとんどギターでしたが、とても楽しく音を楽しめました。

では、また九州の報告などさせていただきます。


 
  1. 2013/03/01(金) 16:49:10|
  2. 演奏会
  3. | コメント:2
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コメント

こういう反応は、よくあることです。聴ける耳と感性を持った人なら不思議なことではありません。一流演奏家であれば、客観的にも聴けていなければなりません。ましてや楽器については、自分の分身であります。それが鳴っているか、いないか、本番前には、楽器のコンディションも含めて、少なくとも会場の研究、音響特性は把握してる必要もあります。その上で、PAシステムの必要性もありますし、ない場合もあります。
 これはなかなか難しい問題でもあります。一流演奏家が皆、超一流の楽器(所謂、名器)を所有できるとは限りません。限られた予算で、最高の楽器を求めるしかないからです。日本でも財団があり、超のつく名器を貸してくれるところもありますが、制約、条件も厳しいでしょう。
 だからこそ思うのですが、一流製作家による調整・改造を受けることが近道だと思います。どこをどう調整すればよく「鳴る」かを心得ています。そういう楽器の一流ドクターをアドバザーに持てる演奏家は幸いであります。楽器がどんなに健康そうでも、定期的にドクターの診断を受ける。そして最大のパフォーマンスを発揮すれば、聴衆にすばらしい感動を与え、あくびや途中退席などとは無縁の演奏会が期待できるでありましょう。
  1. URL |
  2. 2013/03/02(土) 12:35:32 |
  3. trio #-
  4. [ 編集 ]

興味深いお話です。でも、どのようなプロでも会場の仕様、湿度等で楽器が鳴らない、全体で鳴っていないという経験は誰でもあることです。プロならその辺はよくわかっていると思います。酷い状態でも本番の会場がそこしかないなら、それなりで弾くしか仕方ないですよ。コンディションは一定ではないと思います。
 
 ですが、人様からお金を取って演奏する以上は、仕方ないという妥協が許されるのでしょうか、そのへんの議論は当然あります。聴衆は批評や批判のために来ているわけではないですし、楽しむために来ています。一部の専門家にはどうかなと疑問符でも、一般聴衆が楽しければそれでよいと思います。
  1. URL |
  2. 2013/03/03(日) 22:17:07 |
  3. gavottenⅡ #-
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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