古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

最近の出来事、仕事

次に、ブログ更新はいつになるのか分かりませんので、
もう少しだけブログ追加です。

1週間ほど前に,私が40年ほど前、3週間で作った、1号機のガンバが調整のため帰って来ました。

000019.jpg


2017・8・24 2

頭は、スクロールにしていると時間が無いので、写真のような女性の顔にしました。

トレブルで作ったのですが、トレブルは他にもあるので、パルディシュで使っていると
よく弦が切れるので、何とかして欲しいとのこと。(パルディシュはフランスでよく用いられた
トレブルガンバの4度上の楽器、テナーガンバのオクターブ上の楽器です)

弦長を2センチほど短くしました。駒も下げて、魂柱も移動して、長さも調整しました。
2センチで、ほぼ半音分弦長が短くなるので、弦は切れにくくなると思います。

念のため、三味線のテトロンの糸だと何とか弓で使えるので、テトロンの糸も張っておきました。
テトロンはガットとほぼ同じ比重なので、太さも同じくらいです。テトロンの弦だと10年以上は切れませんし。

この楽器は、講習会でガンバのレッスンを受けたいけど、楽器が無かったので
講習会までの3週間で作ったのです。
もちろん、残業もこなして、往復2時間の通勤時間をかけて。

今では、広島のガンバコンソートで元気にしていることでしょう。

そして、こちらもものすごく久しぶりの楽器です。

神戸松蔭女子学院大学のイタリアンです。

2017・8・24 3

鈴木雅明さんがヨーロッパから帰ってこられてまだ間がないころ、松蔭でクルスベルヘンのイタリアンを買ったのです。
(この楽器を買うまでは、私のイタリアンを松蔭では使ってもらっていました)

蓋に、絵を描きたいけど、平山さんの周りなら、沢山、絵描きさんもいるでしょうし、
良い人はいませんか?と鈴木さんから聞かれました。
松蔭にも絵を書く人、先生はいたと思うのですが。

友人で模写の非常に上手な日本画家がいたので、
彼女を紹介してこの楽器の蓋に絵を書いてもらいました。

2017・8・24 4


2017・8・24 5

その後、私も忙しくなり、メンテナンスにあまり行っていいませんでしたので、
本当に、久しぶりの対面でした。

楽器は修理や、ヴァオイシング弦の張替えでしたが、久しぶりに弾かせていただくと
充分熟成された楽器になっていました。

  1. 2017/08/28(月) 23:53:36|
  2. ギター
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最近の事とお知らせ

またまた、あっという間に8月終わりに近づきました。

書くことは沢山あるのですが、気分的にあせっていて、
なかなか更新が出来ません。

とりあえず、今までの、出来事を少しずつ。

西垣さんたちの演奏会、他で聞くことの出来ない演奏会でした。
クラシックの先生と言うと、演奏スタイルまで同じにしないと気がすまない
先生もいるようですが、西垣さんは違いました。
お弟子さんの、石井さん フランスの音楽院の院長もされていると言う事で、
事務的な能力も高い方です。
演奏も非常にまじめで緻密な演奏です。
でも、演奏スタイルは 足台に右足をの乗せる、
ポピュラー系のスタイルです。ほとんど暗譜で。

西垣さんは、自分で工夫された、ギターレスト、
松本君はオーソドックスな左足を足台に乗せるスタイル。

音についても、石井さんはしっかりした密度のある音、
少しブリッジより。
松本君はサウンドホールよりの柔らかい音が多く使われていました。

先生と生徒さんが違うスタイルで演奏していると、なぜかほっとします。

他にも、書きたいことがありますが、次回以降で。

次に、チェンバリストの三和さんのレッスンです。

20年ほど前から、帰国された時に公開レッスンをお願いしていましたが、
今回特に感じたのが、受講される生徒さんに合わせたレッスンをされている、
と強く感じました。

小学生には、小学生に分かるように、小学生にとって一番大切なことを
レッスンされていました。

初心者には、初心者用の、演奏会をバリバリされている方には、和声分析から
音楽の本質に迫るレッスンと。

三和さん自身も、レオンハルト等に受けたレッスンは、短い、一回だけのレッスンでも
受講した人にとって、一番大事なことを、大切な事、をレッスンしてくださったそうです。
それは、何年もレッスンを受けるよりも価値のあるレッスンだったと言われました。

同じような事が、自分にも出来れば、と思ってレッスンされているようで、私にも
その考えは伝わりました。

ということで、ここでまたお知らせです。

友人の田淵宏幸君が無謀とも思える演奏会を開きます。

2017・8・24 6
ヴァイオラ・ダ・ガンバによる、バッハのヴァイオリンソナタ、パルティータ全6曲の演奏です。
全て彼の編曲で、楽器も彼が作った楽器を、私が手を入れさせていただいた物です。

9月9日は彼の自宅のサロンに場所が変更となっています。

より良い演奏会になるよう、楽器の調整など手伝わせていただいています。


今回書ききれなかった事は次回以降書かせていただきます。


  1. 2017/08/28(月) 16:24:37|
  2. ギター
  3. | コメント:0

8月17日の三和さんの公開レッスン



案内が遅かったのですが、8月17日の三和さんの公開レッスン
受講生が埋まりました。

チェンバロを始めて間がない方、他の先生に習っている方、
そして、小学生のお二人と色んなレッスンが始まりそうです。

今回、受講される方で、バッハのファンタジアでレッスンを受けられる方が、
とても、若いけど音楽性も素晴らしい音楽家がいる、と勧められたフランスの
音楽家、チェンバロも弾くし,指揮もする、音楽のジャンルも様々な事ができる
若い音楽家です。

この音楽家についても、ブログに書かせてもらおうかと思っていましたら、
来日されていて、それも西宮の芸文であったそうです。

そして、その音楽家 Jean Rondeau を日本に呼んだのは,三和さんだったのです。

三和さんは数少ない、アレグロミュージック(レオンハルトを呼んだりしている
古楽では老舗の音楽事務所です)の専属音楽家です。
三和さんがアレグロミュージックに紹介して、来日が決まったそうです。

世の中、広いようで狭いですね。

  1. 2017/08/04(金) 23:11:53|
  2. ギター
  3. | コメント:2

展示会のお知らせ



ここのところお知らせが続いていますが、熱処理された楽器を見ていただく
ことが出来る、展示会が9月7日8日とありますので、案内させていただきます。

展示会は 「国際フロンティア産業メッセ2017」 と言う大きな催しです。
https://www.kobemesse.com/
神戸市のポートアイランドにあります、神戸国際展示場が会場です。
時間は10時~17時です。入場は無料です。

この中で、グループ出展(滋賀県中小企業団体中央会) https://www.kobemesse.com/exhibit/exhibit_category/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E5%87%BA%E5%B1%95%EF%BC%88%E6%BB%8B%E8%B3%80%E7%9C%8C%E4%B8%AD%E5%B0%8F%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%9B%A3%E4%BD%93%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E4%BC%9A%EF%BC%89  

の中の、X07の小間で(株)野村隆哉研究所として出展します。
私の作った、熱処理した材料のギター 、熱処理していないギター
そして、岩井孝夫さんの作った、同様に熱処理した材料のヴァイオリン
していないヴァイオリンも展示されます。

ギターについては、私が演奏しようかと思っています。
ヴァイオリンについては、製作家にどうですか?と声をかけたところ
「ヴァイオリンはとても上手な人が弾かないといけませんから」
との返事。
この言葉に、モダンヴァイオリンの本質があるように思います。

モダンの楽器は、よっぽど上手な人が弾かないと、普通の人に
聞いてもらえない。そんな楽器だと思うのです。
上手な人とは、基礎的な訓練が出来ていて、音楽的にも優れた人。

かなり以前、声楽家なのですが、鍵盤もヴァイオリンも何でも演奏出来る友人が
バロックヴァイオリンを見たいと言うことで、何台か持って行きました。

バロックヴァイオリンをしばらく弾いてみて、その後モダンヴァイオリンを弾くと
彼が「モダンの楽器からは何も帰ってこないけど、バロックの楽器からは
色んな物が帰ってくる。音楽的に助けてくれる」と言いました。

私は仕事以外で、モダン楽器に接する事がないのですが、というより
接しないようにしているのですが、モダンの楽器は50の技量を持っている人が
弾くと50しか帰ってこない。100の人だと100しか帰ってこない。

これが、バロックの楽器だと50の人には70,80と帰ってくる、
100の人には120,130と帰ってくるように思うのです。

ギターも同じように、19世紀ギターのオリジナルは沢山楽器から
帰ってくるように思います。

小型のギターもそのように思います。

私のギターもそうなれば、いいなあ と思って作っていますが。・・・・・・







  1. 2017/08/03(木) 12:03:52|
  2. ギター
  3. | コメント:0

お知らせ とコメントをいただいて

あっという間に8月になってしまいました。

昨日は、私の68歳の誕生日でした。もうすぐ70ですが、いつまで
こんな調子で走り回っているのでしょうか?

暑い夏ですが、仕事場は31度から32度くらい湿度は60%から70%
ほぼ毎日、9時くらいから夜中1時か2時まで仕事です。

33度を超えると、除湿くらいで仕事をしていますが。

と言う事で、コメントをいただいていますので、その事について

小型の弦長の短いギターを勧めてきて、これらのギターの事を書かせていただきました。

その一つにルーマニアのHORAのギターがあります。
全て、楓で作られていて、全て単板です。

コメントをいただいた、「HORA以前考えていました」さんは
マルチネスの弦長58センチの物を使われているそうですが、
これも、良い判断だと思います。

ネックがHORAの楽器は厚くて、丸いと感じられたそうですが、
1フレット辺りで、どちらも約21ミリでした。
(ヤマハの小型のギターは20ミリくらいですが。)
ただ、HORAのギターはネックが少しかまぼこ型になっていて、
マルチネスの方はもっと丸い形です。

あと、手元にある2台のギターを比べると
弦幅や弦高はほぼ同じですが、重さがマルチネスは1215グラム
HORAは1309グラムと1352グラムでした。

マルチネスの方が軽くて、裏横合板とは言え、反応が良くて
ローズの裏横なので、音もクリアーでした。

リュートの曲や、古い曲にはマルチネスは合うように思います。
HORAの方は、楓なので楽器全体が鳴り、柔らかい音色です。
これはこれで、古い曲や合奏には合いそうです。

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と言う事で、お知らせです。

8月17日午後1時から始めようと思っているのですが、
チェンバリストの三和睦子さんの公開レッスンを宝塚の
宝塚ミュージックリサーリで行います。

三和さんの公開レッスンは10年以上前から日本に帰られた時に
公開レッスンをお願いしていました。
篠山、京都、宝塚、西宮で。

三和さんは日本国内ではまだ、あまり知られていないチェンバリストですが
長年、ベルギーのゲントでチェンバロを教えてこられて、ブルージュの古楽コンクールの
公式伴奏者も長年やってこられました。

見にくいですが、彼女のプロフィール、彼女のCDから

三和さんプロ

今までの公開レッスンにお誘いするうたい文句が、「他の先生に1年習うのなら
彼女に1回レッスン受ける方が身になることが多いですよ」でした。

宝塚ミュージックリサーリは友人の音楽教室でガンバ科やチェンバロ科もあって、
私の最新作のチェンバロもあります。
http://www.takarazuka-music.jp/

JR宝塚駅北に徒歩約1分です。
2階のチェンバロの部屋で行います。

今のところ、お二人受講が決まっていますが、後二人くらいは
受講できますので。

受講は東京に比べるとかなり安いのですが
約1時間半で1万円です。

聴講も受け付けていて、こちらは2000円です。

チェンバロを始めてみたい、少しやっているけどもっと勉強したいと言う方、
など初心者の方のほうが、身につくことが多いと思います。

最初の手ほどきを最高の先生から受ける事はとても大切な事だと思いますので。
また、三和さんも初心者を教える事を大事に考えてくださっています。

チェンバロに興味のある方、これから始めてみようとする方どうぞ
ご参加下さい。

宝塚ミュージックリサーリさんには会場とチェンバロをお借りしているだけなので、
お問い合わせなどは、こちらのブログのメールなどでお願いします。

または、工房平山のHPのメールでお願いします。






  1. 2017/08/01(火) 22:11:07|
  2. ギター
  3. | コメント:2

プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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