古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

11弦ギター

また、続いてアップさせていただきます。

5年ほど前に、低音が出るということで、10弦ギターを作りましたが、もっと小さいボディの方が
締まった低音が出るのではないかと、バスバーなども新しく設計して、
お弟子さんに11弦ギターを作ってもらいました。
弦長は 61センチです。


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1427737105045.jpg

うっかり、ネックが外せると機内持ち込みができると言ってしまったので、
11弦もある楽器で、ネックがネジ1本で外せるようになっています。

11弦ということで、少し表板を厚くしたみたいですが、低音については締まった音がしています。
以前の10弦ギターは弦長63センチで、今回の楽器はその楽器の95%縮小にしています。

その音は、

www.youtube.com/watch?v=DTwnoLwuXdA

の通りですが、画面のチェックをしていなかったので、顔のアップがすごくてすみません。
でも、左手の消音の様子が分かって良かったかな?とも思っています。

楽譜をお持ちの方は、見ていただくと低音についてはかなり細かく、休符がついています。
そのままだと、ギターの場合はきついので、八分休符分長くしています。
所々、もっと短くしている箇所もありますが。

でも、この曲は必ず低音を消音しなくてはいけないと思っています。
そうすると、小節の前半は、和音的に動いて、低音が消音された後半は旋律的に動くなど、
面白い発見があります。

練習もほとんどしなくて、まして、11弦ギターなどあまり弾いていなかったので、
低音の音の弾き間違いもありますが、低音の消音だけはしたかったので、
こんな演奏になってしまいました。

弾いていると、低音ばかりが目立つのですが、録音するとそうでもなかったので、
次回、いつか再録音していみたいです。
(親指の爪も仕事で短くしてしまっていたので)

チェンバリストの友人たちと話していると、かなり早く弾く場合でなければ、休符をつけるのは
当たり前のことのようです。でも、どこまで、休符にするかが問題のようです。

www.youtube.com/watch?v=vvr64PRMiW0

ピアニストのリヒテルさんのプレリュードです。
テンポも違いますが、私のイメージの休符です。

珍しい 竪型チェンバロ クラビテリウム の演奏ですが、ほぼバッハさんの休符通りの
演奏です。

www.youtube.com/watch?v=vvr64PRMiW0

少し低音が窮屈な感じはしますが、低音の動きが分かって面白いと思いました。

チェンバロでも休符を守って弾いている人は少ないようですが、ギターではもっと少ないようです。

でも、消音しているだけでなく、素晴らしい演奏をされている方もしました。

www.youtube.com/watch?v=crj--mJoOow

素晴らしいと思われません?

あと、ユーチューブで見つかったのは、アメリカのギター教室の女性の先生くらいでした。

やはり、私は少し無理をしてでも、消音をしたほうが良いと思っているのですが、
皆さんはいかがでしょうか?
でも、今回は練習も足りていないのですが、消音を楽しむように心がけましたので、
ミスは別にして楽しかったです。






  1. 2015/03/31(火) 14:17:06|
  2. ギター
  3. | コメント:0

二つのギター 2015年3月

まとめて、アップさせていただきます。

タイトルのように、二つのギターのシリーズです?

九州の帰り、面白そうなリサイクルショップがあったので、寄ってみました。
そうするとなかなか面白いギターが見つかりました。

1台は 私が若かった頃、NHKのギター教室で先生をされていた、阿部保夫さん監修の「阿部ガット」
63A です。


1427737419849.jpg

63Aなので、ランクは下の方の楽器です。

でも昔の、63センチのギターは貴重だし、ということで買いました。
6400円でした。

でも、買ってからよく見ると、エンハーモニックバー(サウンドホールの下のバスバー)が割れていて、
剥がれていました。糸巻きも使えない状態です。弦高も高く、手がかかりそうです。

バスバーは、接着し直して、ブリッジは削っても,弦高はまだ高いので、フレットを外して、指板を削り
フレットを打ち直しました。ナットが阿部ガット特有の樹脂とローズの複雑なものなので,骨に変えました。
糸巻きも変えています。

ネックも1フレットあたりで24ミリもあったので、2回に分けて、削り直しました。
ネックが分厚いと、音もボケて、はっきりしませんので。
結局、20.5ミリまで削りました。結果音も良くなりました。

この楽器の音です。
www.youtube.com/watch?v=YtKovLD1Mo4

以前に案内させていただいた、西垣さん編曲のトルストイのワルツです。

練習もしていなくて、西垣さんにも悪いのですが、私なりに弾いてみました。
原曲を聞くともっと早くて、ワルツですが、私はワルツ風ギターの小品という感じで弾いてみました。
弾いているうちに、曲に慣れてきた感じです、練習不足で済みません。

楽器はこの曲に合っていると思います、少しロマンチックで、甘い音もしますので。

もう1曲 バッハの大好きな コラールプレリュードです。

www.youtube.com/watch?v=PzvtgFWTIzU

昨年夏ころにユーチューブでアップさせていただいた演奏でなく、昨年7月23日に公開させていただいた、
低音部の音の数がが2倍になっている楽譜です。

古い楽器なので、音もクリアーで、伸びも良いので、弾いてみました。

次は、これも40年ほど前、現代ギターなどによく広告が載っていた、木曽鈴木の
ギターです。

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特許をとっているとか言っていた、ダイヤモンドリブの楽器です。ダイヤモンドリブは、
ほとんど役には立っていないと思うのですが、全て単板で、裏横はマホガニーです。
安くするために、ローズウッドでなくマホガニーにしたのでしょうが、これがよかったと思います。
そして、安くするために、ライニングが大きなのこぎり目が入ったものでなく、薄い板だけなので、
表板の振動面積が増えるので、楽器がよく鳴ります。

古い楽器で良い楽器は、例外なく手抜きだったのでしょうが、薄いライニングの楽器でした。

1427737494881.jpg

ということで、この楽器の音です。
こちらも、糸巻きは交換して(昔の楽器は糸巻きのピッチが70ミリでなく65ミリとかが多かったので、
単式にしています)フレット、ブリッジ、ナットなどは調整しています。

www.youtube.com/watch?v=btG6BQijcRI

楽器が鳴っていて、立ち上がりもよく、音の分離もとても良い楽器です。
思わず、ほとんど弾いていなかった、リュート組曲の4番のプレリュードを弾いてしまいました。
ストレスなく、力も必要がないので、暗譜はあまり出来ていなかったのですが、ほとんど最後まで
暗譜で弾けました。私にとっては、現在作られている、100万円のモダンスペインギターより、
弾いてみたい楽器です。買ったのは、2800円でしたが。

楽譜はこれでほぼ決まりです。

原曲ではなく、ブゾーニ版のピアノ曲のギター編曲と言う形ですが、音はもっと増やせば
ピアノの曲に近づくかもしれませんが、ギターだとこれくらいでいいのではないでしょうか?

イギリスの名手 デバインさんでも、音を増やすとこのような難しい曲なってしまいますし。

www.youtube.com/watch?v=16UpKPuIrwk

もっと難しい演奏をされている方もいます。


www.youtube.com/watch?v=Q_tMjYxYTwA

ピアノの音をなるべく再現しようとすると、こうなるのかもしれませんね。


  1. 2015/03/31(火) 13:23:12|
  2. ギター
  3. | コメント:0

マンドリンの弦、ブリッジについて

少しだけ時間の余裕と、心の余裕ができてきましたので、ブログ続けてアップさせていただきます。

Enriqueさんコメントありがとうございました。
コメント欄でなくて、ブログ本文で失礼します。

ランドフスカさんは本当に素晴らしい、チェンバリストでなく音楽家だと思います。
私も何枚か、彼女のピアノのLPは持っているのですが、モーツアルトばかりです。
でも、友人のピアノ技術者がスタンウエイのグランドに最高のロールピアノの機械を
組み込んだピアノを持っていました。彼が、また沢山のロールを持っていて、
沢山聞かせていただきました。

特に、リクエストしたのがランドフスカのピアノです。
ベートーベンが多かったので、LPやSPでなく、実際のスタンウエイで彼女の演奏を聴きました。
これは、どんな音源にもないと思います。
録音はチェンバロとモーツアルトくらいしか聞けませんが、ロールだと生に近い音で聞けます。
もちろん、素晴らしい演奏です。
私も,SPやSP焼き直しのモノLPでゴドフスキーからラフマニノフ、リパッティ、フイッシャーなど沢山の
巨匠の録音は聞いていますが、ランドフスカは特に素晴らしかったです。

ランドフスカはチェンバロの第一世代と言われていますが、その前に1901年に、サン・サーンスとカサドゥッシュが
古楽協会を作り、1903年のチェンバロ、リコーダー、ガンバを使ったヘンデルなどの録音が残っています。
(私も持っていますが)でも、本格的に復興させたのはランドフスカでしょう。
新しい分野を開拓した人はものすごいと思います。
次の世代の、イゾルデ・アールグリムさんも大変好きなチェンバリストです。
この二人の演奏はもっと見直されても良いと思います。


ということで本題です。

九州からの帰り、四国に寄った時に、マンドリンを弾いてられる方と会いました。
「マンドリンの音程が合わなくて困っている、調弦も大変!」と言われていました。

そこで、以前修理たさせていただいた時に、マンドリンの弦について書かせていただいたものがありますので、
それを下に、もう少し考えていることを足して、書かせていただきます。


マンドリンの弦については以前から疑問に感じていました。

全体にテンションが高すぎることと、テンション(張力)のばらつきが多いこと。
弦のゲージが選べない、と言うことなどです。

特にテンションが低い時代の、古い名器に張る弦が供給されていないのです。

そこで、ゲージが選べる、またメッキが薄いので音も良いエレキギターやアコースティックギター
の弦を使うことを考えました。(価格も半額以下になります)

まず、現在最も一般的なオプティマの弦の張力を計算してみました。(袋の色は違っても張力は同じです)

1弦 E線 0.010  7.73キロ  (弦長33センチ) 

2弦 A線 0.013  5.59キロ

 3弦 D線 0.022 8.43キロ

 4弦 G線 0.036  8.03キロ 合計 59.56キロ

2弦のテンションがあまりにも低くて、調弦も難しいと思います。
また、押さえるのも3弦との差が3キロ近くもありますので(複弦だと6キロ近い差)
演奏も困難ですし音程も合いません。
(テンションの低い弦は、弦が沈み込みますのでピッチは高くなってしまいます)

古名器だとこの弦を張ると、楽器を押さえつけてしまって、楽器は鳴りません。
死後硬直のような音です。よく分かるのが、弦を張ってピッチを上げていくと、
1音か半音下くらいで楽器が良く鳴っていて、本来のピッチに上げると振動しなくて、
楽器が鳴っていないということもよく経験しました。
このことからも、その楽器に合ったテンションが必要だということがわかります。

これらの弦は、現在作られている、ものすごく頑丈で、重たくて鳴らない楽器を前提にした弦だと思います。

そこで、テンションの差がなく、全体のテンションも低い弦の組み合わせを考えました。

A)ローテンション

1弦 E線 0.009  5.8キロ  (弦長33センチ) 

2弦 A線 0.013  5.6キロ

 3弦 D線 0.020  6.5キロ

 4弦 G線 0.032  6.3キロ 合計 48.4キロ

もう少し張りがきついほうが良い場合は。(楽器に合わせる方が良いので)

メディウム テンション

1弦 E線 0.010  7.7キロ  (弦長33センチ) 

2弦 A線 0.014  6.6キロ

 3弦 D線 0.020 6.4キロ

 4弦 G線 0.034  7.3キロ 合計 56.2キロ



更にテンションをあげると

ハイテンション

1弦 E線 0.010  7.7キロ  (弦長33センチ) 

2弦 A線 0.015  7.7キロ

 3弦 D線 0.022 8.4キロ

 4弦 G線 0.036  8.0キロ  合計 63.6キロ

これでも、オプティマより各弦のテンションの差がないので、弾きやすいと思います。

ダダリオがフラットマンドリンの弦を販売していますが、一番テンションの低い弦でも

0.010  0.014  0.024  0.034  です。

楽器がしっかり作られている場合は、このダダリオの弦を使えば、
弦の入手は簡単です。

1弦は 0.095 と言う弦もありますので、もう少し太い弦が良い場合でしたら、
細かなサイズで選べますので。


次に、マンドリンで最も不可解な、ブリッジの骨棒の問題があります。

一般的なマンドリンはいつからそうなったのかは分かりませんが、1弦(E線)3弦(D線)が弦長が短く、
2弦4弦が長くなっています。これでは、音程が合いません。
特に、3弦の音程が上がってしまいます。チューナーで測れば、簡単に分かることです。

一番簡単な方法は、2弦と3弦の12フレットで、ハーモニックスでオクターブ上の音を出して、
12フレットで押さえることです。それかチューナーで測ってみましょう。
そうすると、3弦の方が高くなるのが分かります。
(以前測った、ビナッチャ、エンベルガーでは10セントから15セント高かったです。)

チューナーで測ることを、、マンドリンの方は誰もしないのが不思議です。

おそらく、2弦はプレーンな弦でブリッジの近くで振動しにくい、その分の弦長を伸ばす必要がある。
そして、3弦は巻線なので振動しやすいから、その分は必要ないので短くしたほうが良い、
と頭で考えたか、たまたま、その楽器がフレット、ナット、ブリッジその他の関係で、
そうした方が良い楽器があって、それ以来そうするようになってしまったかです。

ですので、私が修理、調整した楽器は全て、ブリッジの骨棒は真っ直ぐです。
チューナーで音程を測っても正確です。
あと考えられるのは、2弦はテンションが低いので、弦を押さえ込む量が多くて、
ピッチが上がってしまうので、2弦の弦長を長くしたとも考えられます。
でもこれはかなりの力で押さえ込まないといけませんが。
これも、2弦のテンションを上げて、テンションが同じようになれば解決することです。

今回は、ギターではなくマンドリンの弦でしたが、弦の問題は他の楽器でもあります。
また、時間のあるときにでも、書かせていただきます。




  1. 2015/03/31(火) 12:28:36|
  2. ギター
  3. | コメント:0

コメントを頂いていて、そしてお知らせその他

あっという間に、3月が終わろうとしています。
ブログ更新が出来ずに申し訳ありません。

2月は逃げる、3月は去る、と言われていましたが、まさにそんな感じです。
年度末ということで、年に一度の雑用や、片付けないといけないことが、山盛りでした。

その上に、九州からと四国から SOS が入り、急遽 九州と四国に行ってました。

コメントも頂いていたのですが、ほったらかしになっていて、すみません。

CABOTINさんのトルストイのワルツ、演奏も頂いていて、ありがとうございます。

ユーチューブのもっと見るを、見ていただくと楽譜も手に入ります。
アマチュアにもすぐに弾けるような編曲ということですが、少しは練習しないといけないようです。

タイトルのところに、チェンバリストの ワンダ・ランドフスカさんと一緒の写真がありますが、
音楽家は文学を、文学家は音楽を専門以上に嗜んでいた時代の象徴のような写真です。

ランドフスカさんはご存知の方も多いと思いますが、20世紀にチェンバロを復興させた人です。
そして、誤解されている事が多い人でもあります。

録音で聞くしかない人ですが、SPやSP 焼き直しのLPでは、大砲のような低音や
金属的な高音の音で、実際、私も聞くことはあまり好きではありませんでした。

でも、これはレコードが悪いので 例えば、フランスのパテ盤などで聞くと、スッキリしといた低音
に響きの豊かな高音が聞けます。特に、スカルラッテイは絶品です。

それに、楽器がモダンチェンバロなので、ヒストリカルの良さを知らないのだろうと、
言う人がいますが、彼女はアパートのような大きなおうちに沢山のヒストリカルの
チェンバロを持っていました。フレミッシュの楽器もフレンチの楽器も。
でも、彼女がバッハやバロックの曲を弾くためには、プレイエルのランドフスカモデルで
なければいけなかったのです。

東洋に1台だけある、ランドフスカモデルの プレイエルのチェンバロが東京にあります。
私も何度か弾かせていただきましたが、爪が革でほとんど音がしない楽器です。
私はリュートも弾くので少しは音は出ますが、それでも弾くのは非常に難しい楽器でした。
あと、ランドフスカさんは,当代随一のモーツアルト弾きでしたし、ベートーベンも見事な演奏をされます。
そんな音楽家として偉大な方だったのです。

と言うことで、私もアマチュア用のトルストイさんのワルツは弾かせていただこうと思っています。

ここで少し、音楽から離れて、ほかの方のブログのように、うどん、そばの話をさせていただきます。

九州から帰ってくる途中、山陽道のサービスエリアで深夜そばを食べました。
深夜ですので、フードコートしか開いていませんので、食券を買って食べます。
その食券売り場の案内板というか、電光の表示板が枠があって、肝心の値段が枠に隠れて
見えないのです。
「日本もこんな事が放置されるような、サービス業になってしまったのか!」
ほとんどアルバイトの従業員でしょうが、誰もこのことは報告しないのでしょうし、
会社の上の人も現場には来ないのでしょう。
これでは、味の方もひどいのでは?と思っていたら、案の定辛いのです。
化学調味料のだしの素を醤油で割っただけのような、後味の悪い出汁でした。
明日からは、四国なので、うどんばかりになるので、そばを食べたのですが。

辛い出汁ということで、思い出したことがあります。
昔、京都でも有名なうどん屋さんがありました。(今でもありますが)
友人がそのフアンで、私を連れて行ってくれました。
でも、食べると出汁が辛いのです。とても。
そこで、私も若かったので、おかみさん風の人に
「なんで、京都やのにこんなに出汁が辛いの?」
と聞いてしまいました。
そうすると、「うちはもともと信州の出なので、
辛いんです」との返事でした。

でも、次の日四国で良いことがありました。
いつもお世話になっている、元香川大の先生の近くにうどん屋さんがあって、

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10周年で200円引きの日だったのです。
セルフではないので、かけ 220円ですが、この日は200円引きです。
おまけに、こんがり焼けたお餅の入ったぜんざいも無料でサービスしてくれました。

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普段から行列のできるうどん屋さんですが、この日は平日にも関わらずすごい行列でした。


ということで、話がそれましたが、お知らせです。

昨年は秋に開かれた 大阪南港の ギター展示会が 今年は 5月23日、24日に開かれます。
私も2台出展しようと思っています。

昨年より出展者も多いようです。お時間と興味のある方はぜひおいでください。

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若いギタリストの演奏も聞けますし、どうぞお越し下さい。


  1. 2015/03/30(月) 01:14:52|
  2. ギター
  3. | コメント:1

コメントを頂いていて それと、最近のこと

あっという間に、2月が終わって3月もはや、1週間が過ぎてしまいました。
相変わらず、バタバタバタしていて、ブログの更新も出来ずに申し訳ありません。

CABOTIN様 カステラミルク様

コメントを沢山いただきありがとうございます。

それぞれのお立場で、考えておられることを書いていただいて、私も色々と考えさせていただいています。

CABOTIN様は 実際に巨匠の演奏を生で沢山聞いてられるので、本当にありがたく思っています。

バッハのチェロ組曲その他が話題になっているのですが、楽器製作の立場から、楽器を通して音楽を見ると、
全ての楽器がそう思えるのですが、特にヴァイオリン属の楽器は、楽器がどんどん変わっていってしまって、
これで良いのだろうか?といつも思っています。

音量(と言っても、楽器が鳴っているとか、表現力があるとかは別で)を大きくしたい、音程の安定
を求めるあまり、全然別の楽器になっているように思えるのです。

昨年の夏、古楽器のコントラバスをやっている、若い音楽家と出会いました。
彼は、一度 古楽器のコントラバスを聞いてしまうと、(ガット弦を張った、古いコンディションの楽器)
もう、スチール弦を張った、モダンのコントラバスには戻れないと言って、ドイツで古楽器のコントラバスを
勉強してられます。

私も、特にチェロやコントラバスで、ガット弦の響きや、立ち上がりの良さを知ってしまうと、
暴力的によく鳴る、モダンの楽器にはついていけません。

例え話で、申し訳ありませんが、と言うか、私の考えですので。

モダンの、スチール弦を張った、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスを聞くと、
弦が切れないから、音が大きいから、音程が安定しているからと、
ガット弦を張ったクラシックギターの曲であるタレガやソルの音楽を、
アコースティックギターやフォークギターで弾いている感じに
聞こえてしまうのです。

その原因のひとつは、弦にあると思います。
現在の弦は、左手の摩擦音を極力無くそうと、
何段にも弦を巻いて、1番上にきしめんのような、平麺を張って
弦が振動しにくく、しなやかさもない、反応の鈍い弦のように思えます。
音程すら聞き取りにくい鈍い弦です。

ですので、CDとか聞くことはできますので、20世紀の巨匠の演奏はお勧めです。
まだ、楽器がまともなコンデションで、弦も少しはしなやかな弦の上に、
演奏が素晴らしいのですから。

私の好きな演奏は、フォイヤマンさんとピアテルゴスキーさんですが、
フルニエさん、ナバラさん、カサドさん、もちろんロストロポーヴィチさん
素晴らしい演奏家が山のようにいらっしゃいますので、お聞きになって
自分の好きな演奏を聴くのも楽しいと思います。

モダンの楽器の対極にある、バロックのヴァイオリンやチェロも素晴らしい演奏も
聞けますので、好きな演奏を探して聞くのは、楽しいものです。

それと、福田さんのプロ志願のギタリストは沢山の弾くべきだということ。
私も同じ考えです。でも、これは、プロを考えているギタリストに望むことで、
アマチュアの方には当てはまりませんので。

友人の一応、アマチュアのギタリストは(プロの方のように、外国でもちゃんと勉強された方です。)
若いプロ志望のギタリストが来て、プロになりたいと相談を受けると、
「ギターのレパートりーはとても少ないのだから、全曲レパートリーにしてからプロになると良い」
と言っているそうです。

沢山の曲を弾くというと、私たちアマチュアは片っ端から弾いて、たくさん弾くことをイメージしてしまいますが、
私たちのようなアマチュアが1曲を1年かけて、いやそれ以上に時間をかけて、その曲の勉強をして、
練習して、レッスンを受けてもまだ、はるかに届かないようなレベルの演奏で沢山の曲を弾くことです。
それも、短時間のうちにマスターして、
いとも簡単に弾くことが出来ること、が必要だと思います。

以前CABOTINNさんが書かれていた、初心者のチェロのプロの話に通づると思いますが、
ただ、ギターが好きでプロになることは出来なさそうです。

でも、何年前でしたか、バッハイヤーの年に、バッハのリュート組曲を全曲レパートリーにして、
直ぐに弾けるというギタリストは、ほとんどいませんので、CABOTINさんが引っ張りだこだった
という話を思い出します。そして、昨年だったと思うのですが、CABOTINさんから聞いた話で、
フランスでの演奏会、彼の先生から、当日「今日の演奏会の曲目を決めておいたから、バッハの
リュート組曲全曲」との話があると、CABOTINさんはすぐOKしたという話。

話が長くなってしまいました。

少し、仕事の話も。

先日終わった仕事です。

楽器の救急病院、駆け込み寺のような仕事が多いのですが、
初めて、交通事故にあって車に轢かれたガンバの修理です。
それも、何年もそのままにされていた楽器です。

動物好きの人が、かわいそうな動物を見ると放っておけないように、
かわいそうな楽器を見ると、放っておけないものですから。

1425458580481.jpg

裏板を剥がした状態です。1425458601607.jpg

それを、このようにして

1425458672956.jpg

そしてこうして

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修理完了です。


  1. 2015/03/06(金) 11:58:44|
  2. ギター
  3. | コメント:2

プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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