古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

またまた、更新が一ヶ月経ってしまいました。

今回の更新も、一ヶ月が経ってしまいました。
度々、訪問してくださっている皆様、申し訳ありません。

15日にやっと、クラヴィコードが完成しました。そして、早速納品させていただきました。
35年ほど前に、買ったレーザーディスクの中に、グルダが弾いていたクラヴィコードの映像がありました。
その映像を見た友人が、こんなクラヴィコードを造ってほしいと言う事になったので、作ることになりました。

その映像がこれです。



クラヴィコードを見たことが無い人、弾いた事ない人に、最初にこれを見ていただくと誤解を与えそうなのですが、
演奏するのがとっても難しい楽器なのです。

鍵盤を押さえると、弦が自由に持ち上がるので、音程も、強弱も、ビブラートも自由に付けられます。
ですが、その分、演奏が難しくなります。

で、今回の注文は、シングル弦で(一般的にはダブル弦です、たまに3弦という楽器もあります)
なるべく、コンパクトで(長さ1m幅30cmくらい)音域はHHからd’” アンプで増幅が可能な楽器、
そして調律が簡単と言う事でした。

問題は弦でした。小さくすると弦は必然的に巻き弦となりますが、巻き弦をピアノ屋さんとか
ドイツの、チェンバロ部品メーカーだと、芯線、巻き線のゲージが選べません。
自分で巻くしか無いかもしれないと思っていましたが、沢山の芯線や巻き線を揃えなくてはいけません。

後は、スチール弦ということで、エレキギターやアコースティックギターの弦を探しました。
手に入った弦の中で、唯一弦長が長くて、使えるのが、ダダリオの弦でした。

様々な、ゲージの弦を手に入れ、ダブル弦、二本の弦のテンションを合わせたテンションと
ほぼ同じテンションを1本弦で合う、ゲージを探しました。(テンションは計算できますので)

そして、低めのゲージから徐々に上げていって、弾いた感触と、音から決めていきましたが、
弦が安定してくると、音が違ってくるので、落ち着いてからも何度か弦を張り替えました。

後は、音を増幅するためのピックアップ、これもアコースティックギターやクラシックギター用の
ピックアップをいくつか取り寄せ、良い場所を何度も試して決めました。

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外装は30年ほど前に買っていた、上質のマホガニーです。

調律はシングル弦で専用弦なので調律はしやすいのですが、チューニングピンを鍵盤の向こう
に置く事によって、目の前で調律が出来ますので、さらに調律が楽になりました。

そして、
2017 11 15 2

この写真で分かるような、調律用の板を用意しました。

クラヴィコードは鍵盤を一定の深さに保たないと正確な調律が出来ません。
私でも、かなり苦労します。

そこで、鍵盤の下に一定の高さになるように、専用の板を作りました。
音も安定しますし、音も大きな音で調律出来ます。

試行錯誤と、考える時間が必要な楽器でしたが、なんとか自分でも気に入った楽器が出来上がりました。

あと、話は変わりますが、先週乗っている、カローラワゴンが 400000万キロを超えました。

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今も元気に走ってくれていて、街中でリッターあたり15,16キロ 高速だと 22キロくらい伸びてくれます。
オイル交換だけは5000キロでやっていますが、エレメントは替えた事が無く、タイミングベルトも交換していません。

今までは、20万キロくらいまでで乗り換えていましたが、タイミングベルトが切れたのは
マツダのボンゴくらいで、切れた時はその時に処置しようと思っています。

最後ですが、恒例になりました、坂本龍右さんの動画です。

今回は昨年のツアーでも一緒だった、スペインの鍵盤奏者のジョアンさんも一緒です。



そして、坂本さんの本職の仕事です。



相変わらず素晴らしい演奏ですが、後ろの左利きの方のトラベルソが気になります。


  1. 2017/11/17(金) 14:14:21|
  2. ギター
  3. | コメント:1

また、近況お知らせです

あっという間に、一ヶ月が経ってしまいました。

ブログ更新が一ヶ月以上無い時に出て来る、広告まで出てきました。

度々訪問してくださっている皆様、申し訳ありません。

クラヴィコードを何とか早く仕上げようと思って気分はあせっているのですが、
緊急の修理が入ったり、その他の雑用、演奏会などで更新が出来ませんでした。


今日は、京都リコーダーコンソートと京都リチェルカーレアンサンブルの合同演奏会に来ています。
毎年行われている演奏会で、私はチェンバロの運搬、調律で参加です。
テレマンやバッハと言った、後期のバロックも入っていますが、
シャイトやウッチェリーニ、ファルコニエーリなどの初期バロックが聞けるのも、
この演奏会の楽しみです。

リハーサルの時間に、この原稿を作らせていただいています。明日からは関東です。
明後日の16日に古くからの友人に頼まれて、横浜で楽器のお話と演奏、
展示をさせていただきます。

ピアノの先生方の勉強会で言う事で、
チェンバロ、スピネット、クラヴィコード、ポルタティーフオルガン等
の鍵盤楽器とリュート、バスガンバ、トレブルガンバを持っていくことにしました。

演奏はガンバとリュートですが。古楽器の魅力を知っていただくために、
リュートもソロだけでなくスピネットとヴィヴァルディのリュートコンチェルトを、
トレブルガンバ、バスガンバとスピネットやチェンバロで
ダウランドやフレスコバルディなどを演奏させていただこうと思っています。

横浜の帰りに名古屋でスピネットの調整をしてきます。

秋は演奏会シーズンですが、11月5日は神戸と大阪でチェンバロを使う演奏会があって、
一台は私が調律、運搬をもう一台は友人に運搬調律をしてもらいます。
楽器はどちらも私が作った物ですが。

11日も丹波市のシューベルティアーゼガラコンサートと大阪で友人がチェンバロリサイタルを行います。
こちらもシューベルティアーゼは私が運搬、調律、楽器のお話を大阪は友人にやってもらおうと思っています。

お知らせや報告ばかりなので、坂本龍右さんの新しい演奏を。
坂本さんらしい、ただ良く知られている曲を超絶技巧で弾くばかりでなく、
彼らしい味付けもされています。



こちらは、良くもまあこんな曲をリュートで弾こうと思ったなあ!と言うのが感想です。



原曲はこんな曲です。





次回は完成したクラヴィコードを見ていただけると思います。
今までに無いクラヴィコードを作ろうと、調律も簡単で、大きな音が出る楽器、
なるべくコンパクトに、と言う事で作る時間と同じくらい考えている楽器になりました。

2017/10/14-1


先日時期外れのてっぽうゆりが咲いてくれました。
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ススキと一緒に咲いています。
  1. 2017/10/14(土) 23:22:00|
  2. ギター
  3. | コメント:0

色んな報告です。

まず、9月7日と8日の産業メッセの件です。

2日にわたって、滋賀県のものづくり中小企業試作開発等支援事業
の関係で出展させていただいきました。

何百とあるブースでも、木材に関するブースは3箇所だけでした。
それも、楽器関連は私のところだけです。

高校生の入場者も多く、ヴァイオリンやギターを弾いている生徒は
興味を持って弾いてくれました。

5年ほど前に、野村先生の還元熱処理された材料で作ったギターを
使っていただいている、東京の方も来られて、新しい熱処理された
ギターを長時間弾いてくださいました。この方の楽器は裏横が
ローズウッドなので、今回の楓のギターは面白かったと思います。

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私達のブースです。
野村先生が国際メッセと言う事で、全文英語に翻訳されて、
展示しましたが、どこのブースも日本語だけでした。

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オープン前の私達のブース近くです。


次に、今日、地元の新聞の丹波新聞に紹介されました。

img20170910_11324428.jpg

昨日から、今年で23回目となる、シューベルトの音楽祭「シューベルティアーデたんば」
が始まりましたので、その事も含めて記事にしてもらいました。

今回は、地元での演奏会でのお話や、ガラコンサートでチェンバロ
を使うので、チェンバロや古楽器について、お話をする事になっています。

オープニングコンサートとガラコンサートは大きな会場で、
丹波市と篠山市、各町ごとに街角コンサートがあったり、小学校で
演奏会があったりと、11月11日まで丹波地方では音楽が溢れます。

これが、23年続いているのです。
詳しくは
http://www.tanba-mori.or.jp/shubertiade/

まで。

  1. 2017/09/10(日) 23:47:03|
  2. ギター
  3. | コメント:0

お礼、10万人の訪問

うっかりしていて、自分のブログを見ていませんでした。
先日、ブログ訪問された方が、10万人を超えていました。

こんな地味な、お知らせが多いブログに来ていただいた、
沢山の方、ありがとうございました。

なかなか時間がなく、更新もしたいし、更新することも
沢山あるのですが、出来る範囲の更新をさせていただきたいと、
思っています。

これからも、よろしくお願いいたします。

  1. 2017/09/02(土) 11:09:53|
  2. その他
  3. | コメント:0

最近の出来事、仕事

次に、ブログ更新はいつになるのか分かりませんので、
もう少しだけブログ追加です。

1週間ほど前に,私が40年ほど前、3週間で作った、1号機のガンバが調整のため帰って来ました。

000019.jpg


2017・8・24 2

頭は、スクロールにしていると時間が無いので、写真のような女性の顔にしました。

トレブルで作ったのですが、トレブルは他にもあるので、パルディシュで使っていると
よく弦が切れるので、何とかして欲しいとのこと。(パルディシュはフランスでよく用いられた
トレブルガンバの4度上の楽器、テナーガンバのオクターブ上の楽器です)

弦長を2センチほど短くしました。駒も下げて、魂柱も移動して、長さも調整しました。
2センチで、ほぼ半音分弦長が短くなるので、弦は切れにくくなると思います。

念のため、三味線のテトロンの糸だと何とか弓で使えるので、テトロンの糸も張っておきました。
テトロンはガットとほぼ同じ比重なので、太さも同じくらいです。テトロンの弦だと10年以上は切れませんし。

この楽器は、講習会でガンバのレッスンを受けたいけど、楽器が無かったので
講習会までの3週間で作ったのです。
もちろん、残業もこなして、往復2時間の通勤時間をかけて。

今では、広島のガンバコンソートで元気にしていることでしょう。

そして、こちらもものすごく久しぶりの楽器です。

神戸松蔭女子学院大学のイタリアンです。

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鈴木雅明さんがヨーロッパから帰ってこられてまだ間がないころ、松蔭でクルスベルヘンのイタリアンを買ったのです。
(この楽器を買うまでは、私のイタリアンを松蔭では使ってもらっていました)

蓋に、絵を描きたいけど、平山さんの周りなら、沢山、絵描きさんもいるでしょうし、
良い人はいませんか?と鈴木さんから聞かれました。
松蔭にも絵を書く人、先生はいたと思うのですが。

友人で模写の非常に上手な日本画家がいたので、
彼女を紹介してこの楽器の蓋に絵を書いてもらいました。

2017・8・24 4


2017・8・24 5

その後、私も忙しくなり、メンテナンスにあまり行っていいませんでしたので、
本当に、久しぶりの対面でした。

楽器は修理や、ヴァオイシング弦の張替えでしたが、久しぶりに弾かせていただくと
充分熟成された楽器になっていました。

  1. 2017/08/28(月) 23:53:36|
  2. ギター
  3. | コメント:0
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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