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古楽器製作家の思うこと いろいろ

昔の楽器製作家がそうであったように、様々な楽器を製作しています。そうすると、いろんな楽器の事が良く分かってきます。特にモダンギターについて考えていることを書かせていただこうと、思っています。

西垣さんが早速、大修理させていただいたラコートで、ソルの「魔笛の主題による変奏曲」の解説、演奏をして下さっています。

タイトル通りです。


http://




  1. 2020/10/09(金) 00:12:55|
  2. ギター
  3. | コメント:0

日本経済新聞でも取り上げて下さいました。

テレビ大阪さんとリンクしているという事で、日本経済新聞でも取り上げて下さいました。
10月5日のテレビ大阪の内容とほぼ同じ内容ですが、記事にしてしていただいています。

img20201006_22122025.jpg

  1. 2020/10/06(火) 22:58:41|
  2. ギター
  3. | コメント:0

昨日の、テレビ放送、HPから見ることが出来ます。

昨日、放送されたテレビ大阪の番組、私もエリア外で見ることが出来ませんでしたが、
今日、テレビ大阪のHPで見ることが出来ました。

「やさしいニュース」のコーナーで、10月5日放送分です。
午後4時59分からの番組です。
https://cdn.tv-osaka.co.jp/yasashii/news/?p=19973&_ga=2.47418657.70051925.1601881865-1638360340.1601881865
カメラに向かって、話すのは何か気恥ずかしくて、普段の話が出来ていません。
3日に亘って撮っていただいたのですが、放送はその一部分ですね。
リュートもかなり綺麗にとっていただいていたのですが。

お時間と興味のある方は、どうぞご覧ください。
  1. 2020/10/06(火) 12:09:16|
  2. ギター
  3. | コメント:0

テレビ大阪で放送があります。

いつもの、言葉で申し訳ありませんが、
更新が全然出来なくて、すみません。

勿論、コロナでダウンしていた訳ではありません。

ピッコロチェロが出来て、さあ、次の仕事にかかろうとしていた時に、
19世紀ギターの名器、パノルモ、とラコートの大修理が入ってきたり、
先週も、バロックリュートのバスライダーの修理が終わったと思ったら、
また、ガンバの修理、バロックリュートのペグボックスの修理や、バスバーの修理
こんな調子で、緊急入院や、緊急手術のような仕事をしながら、チェロをバロック、
クラシックの状態に戻していました。3台。

と言うことで、表題の案内です。

明日、10月5日の夕方、午後4時59分辺りから10分ほどテレビ大阪で
私が紹介されます。
ディレクターはネイチャー系の番組をたくさん作られた方なので、
ドキュメンタリーに仕上げると言ってられました。

家での作業は、古いチェロの修復、手元にあった、チェンバロ、リュート、アルペジオーネ
などを綺麗に撮影していただきました。

そして、昨日の演奏会も撮影に来ていただき、私の作業風景(チェンバロの調律など)
演奏会の模様も撮影していただきました。

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私の家は、兵庫県の真ん中なので、テレビ大阪は入りません。
また、案内させていただいても、見ることが出来ない方も多いと思います。
ディレクターの話では、テレビ大阪のHPで放送後、1週間は見ることが出来るそうです。
興味のある方は、どうぞご覧ください。




そして、このブログの本題のギターのお話、パノルモの修理です。
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複雑骨折のようなブリッジの剥がれです。
断面の半分以上欠けたところもあります。

まず、欠けたところを補修して裏から、当て木をして強度不足の解消と、音の伝達をよくします。
118222796_1815640695243702_7432501032518035943_n.jpg

接着力は掛けた圧力に比例しますので、しっかり圧力をかけて接着です。
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次に、ラコートです。
109135270_736458127119634_3751497255454788409_n.jpg
こんな状態で、ネックが外れています。
117298607_741244500009131_2198756143262258417_n.jpg
まず、横板をネックに接着です。
次に、表板とネックの接着
117179392_1725863504248263_1568354687968114089_n.jpg
その後、たくさんの欠けや凹みを修正して、このようになりました。
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と簡単に説明しましたが、実際は大変な作業でした。

  1. 2020/10/04(日) 22:47:36|
  2. ギター
  3. | コメント:0

ピッコロチェロが出来上がりました。

本当に長い間、更新せず申し訳ありません。

コロナ騒ぎで、演奏会も無くなり、仕事もはかどっていたのですが、
元々の仕事が多すぎたようです。

それに、楽器の緊急入院や緊急手術なども結構あって、コロナ騒ぎが無ければ
ダウンしていたと思います。

と言う事で、チェロの話です。

長年、オーケストラでチェロを弾いていた、チェリストの方が依頼主なのですが、
こだわりも色々あって、普通に作る楽器の何倍か時間をかけました。

まず、楽器の形と言うかモデルです。

1692年に作られたAndrea Guarneri の形が良いという、依頼者の方の希望でモデルはAndrea Guarneri
に決まりました。

ピッコロチェロ 写真13

少し幅が広く、7/8の胴長なのですが、幅はほとんど4/4 と同じです。

5弦チェロで、指板が広くなるので胴体の幅が広いほうが見た目にも有利になるので、これは
良い決定でした。

そこで、ネックの幅、指板の幅、ナットでの弦幅です。
最初は、3/4の楽器の弦幅にするとそう違和感も無い図面になったのですが、
実際作ってみると3/4と 4/4の中間でもそんなに幅があるように感じなかったので、
結果的には7/8 に指板幅になりました。
弾いてみると、この方が良かったようです。

また、指板周りにガンバでも良くやるのですが、スネークウッドなどで装飾をする事も考えたのですが
そうすると、明るい色は膨張色なので広く感じるので、黒檀でシンプルな指板にしました。
結果、この方が良かった気がします。
作っている時、良く聞かせていただいた素晴らしいピッコロチェロの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=LdfGd7y0IUA&t=1302s見た目、指板が幅広く感じます。


ただ、横から見た姿が、表板、裏板とも楽器の端から直ぐに膨らんでいるスタイルなので、振動のことを考えると
もう少しなだらかなほうが有利なのと私の好みから、表板は少しカーブを緩くさせていただきました。

この写真を拡大コピーして、また楽器の胴体の幅や長さは分かっているので、それに合わせて図面を描きます。

4弦チェロならそう問題は無いのですが、今回は5弦チェロです。色々と悩む箇所があります。

まず、ネックの角度、駒の高さです。

ピッコロチェロ、5弦チェロと言ってもバロックチェロです。バロックチェロはモダンチェロに比べて駒は、一般的に
低いのですが、5弦で駒のカーブもそんなに緩くできないので、1弦E線を弾く時に、駒が低いとボディに弓が当たります。
ですので、モダンの駒の標準的な高さにしました。また、この楽器は一般的な7/8に比べて横幅が広いので、
弓が表板に当たる可能性が高いので。

断面図を描いて、チェックもしました。

次の問題は、ペグボックスの形です。

横から見て、チェロらしいペグボックスにしようとすると、特に3弦が2弦のペグに触れるのです。
3弦を調弦してから、2弦を調弦すると3弦が狂う恐れがあります。

でも、ガンバのように緩いカーブにするとチェロらしくありませんし。

他の方の作った5弦チェロは少しカーブを緩くしてるようです。

そこで、ペグボックスのスタイルはチェロのようにして、ペグの穴を3弦は極力高い位置にしました。
そうすると、2弦のペグには軽く触れる程度に収まりました。

4弦チェロでも、ペグに当たっている楽器も見かけますので、この程度だと問題は無さそうです。

ピッコロチェロ 写真12

それから、弦長。

オリジナルのピッコロチェロは63センチあたりの楽器が多いのですが、これはボディサイズ7/8
だと、弦長は67センチくらいなのですが、1弦が長くなると切れやすいと言う事だけでなく
音もきつくなってしまいます。

依頼された方は、今はまだ若いので67センチ、将来歳をとってからは63センチくらいに出来ないか?
との提案もあったのですが、晩年のカザルスさんもやってられたように、駒の位置を変えて弦長を
短くする事は出来ますので、足して半分の長さ65センチにしました。

そして、型紙を作り、型枠を作ります。

これは、どの楽器でも同じ工程です。1台の楽器のために型枠を作ることはほとんどないのですが、
今回は、依頼された方のこだわりでこのモデルとなったので、今回新たに型枠を作ります。

型枠が出来れば、横板を曲げて付けて、表板、裏板の形が決まれば表板、裏板を作ります。

011_202002080001156dc.jpg

IMG_20200313_220926.jpg

これは、4弦チェロでも、5弦チェロでも同じ工程です。

そして、ひたすら 表板、裏板を削ります。

ピッコロチェロ 写真14

裏板の両面を削り終えたら、横板に接着します。

その後、型枠から外して、表板を取り付けます。

今回は、バロックチェロなのでネックは、表板を付ける前に接着します。

もちろん、接着する前にネックは完成させておきます。
ギターでも、ガンバでも接着してから、ネックを削ったり作っていく人が結構いますが
私は、仕上げてから接着します。

そして、今回は依頼された方の最後の楽器になるので、美しい楽器にしてほしいと言う事で、
通常はスクロールの部分に、女性の顔を、そして、ペグボックスにはレリーフを掘りました。
チェロではあまり無い事なのですが、ピッコロチェロで見かけることはあります。

裏面までレリーフを施そうかと考えたのですが、そこまでやるとチェロらしくないので、
裏面はチェロのスタンダードな形です。

IMG_20200313_220820.jpg

16ピッコロチェロ写真
18ピッコロチェロ写真

ヒストリカルな方法は、釘でネックを留めるのですが、現代人なので木ネジで留めています。

そして、指板、テルピースを作ります。

それと同時にニスを塗って行きます。

15ピッコロチェロ
16ピッコロチェロ


指板は、モダンとバロックの楽器の大きな違いのあるところです。
モダンの楽器は黒檀の一枚板ですが、バロックの楽器というか1950年代60年代までは
ガット弦が使われていました。

この時代の指板は、楽器を軽く、ガット弦でも鳴るように、松などの針葉樹に側面は黒檀や
楓でサンドイッチして、表側は薄い黒檀などを張っていました。

側面を、黒檀にすると見た目は全部が黒檀で出来ているように見えます。

私は楽器の印象を軽くするため、楓を使っています。

ニスが乾けば、指板を取り付け、テルピースを取り付け弦を張って行きます。

この楽器は初め、一般的なバロックタイプの駒を付けました。

ピッコロチェロ 写真10

でも、この駒だと1弦の音が延びていかない。2弦と差があるのです。
5弦も同じように延びが無く、音に芯がありません。

弦の載っている箇所の下に、空間があり音の延びに関係しているようでした。

そこで、モダンの駒のイメージに近い駒を作りました。

ピッコロチェロ 写真9

これだと、1弦も2弦と同じように音もしっかりして、減衰が長くなりました。

駒のカーブも、4弦チェロに比べて少し緩く、ガンバより少しきつい感じで作りました。
1弦や5弦で弓が表板にあたることも無く、ちょうど良い感じになりました。

これで、一応完成なのですが、今回は少し柔らかいセラックニスを塗りました。

純粋のセラックだと、音が明るいのは良いのですが、少し硬い音がします。

1弦のE線をきつくしたくない事や、楽器全体も柔らかく、温かみのある音にしたかったので、
柔らかいニスにしました。

結果、音は満足だったのですが、1週間経っても、10日経っても楽器を弾くと、ズボンの楽器に当たるところの
ニスがくっつくのです。

私が良く見させていただいている、ピッコロチェロも5年経っても、ニスが乾かなくて、弾くたびにズボンの繊維が
楽器にくっついています。

でも、あまり乾かないのも、実用上困るので、弾くたびにニスをペーパー掛けして薄くしていきました。

やっと、落ち着いたようです。でも、それ以外の場所はまだ、完全に乾燥はしていません。

いつも使うニスに近いのですが、今回は赤やオレンジの明るいニスが年数が経って、落ち着いた頃の
ニスの色にしてほしいとの事だったので、茶色の少し落ち着いた塗装を一旦してから、明るいニスを塗ったので
いつもよりニスが厚かったので、乾きにくいのだと思います。

幸い、依頼主の方はイタリアで長いこと勉強されていて、イタリアでは日本より柔らかいニスと使う人が多いので、
柔らかく、乾きにくいニスは良く経験されているので、あまり気にしないと言ってくださっています。

と言う事で、完成したチェロがこちらです。
ペグも、私の持っているペグで一番綺麗な物を使いました。
綺麗なだけでなく、レリーフを彫っていると、ペグを回す際滑らなくて
使い勝手がよいのです。

また、ガンバ程度に軸を細くして調弦がしやすいようにしました。
軽い力で調弦出来ると思います。

テンションも、ガンバより少し大きいだけなので普通のチェロのように軸は
太い必要はありませんので。

ピッコロチェロ 写真3
ピッコロチェロ 写真6
ピッコロチェロ 写真7
ピッコロチェロ 写真2
ピッコロチェロ 写真4

そして、いよいよ音出しです。

弓も色々、合いそうな弓を試してみました。
ピッコロチェロ 写真11


全体の楽器の反応も良く、楽器全体が鳴ってくれています。
また、ウルフと言って、擦弦楽器では問題になる特定の音だけが鳴りすぎる、または鳴らない
または、特定の音だけが異質な音がする、もほとんど無く、(私が弾いた限りでは)

柔らかいニスの影響で、1弦も固い音でなく、楽器全体がまとまって暖かい音で鳴ってくれます。

ただ、5弦のC線のテンションが緩く、普通に弾いていても、指板に弦が当たります。

そこで、弦のテンションを計算してみました。

弦長 65センチで1弦は0.8ミリ2弦以降は手に入りやすく、安定しているピラストロのコルダを
使っているので、2弦1.1ミリ 3弦1.5ミリ 4弦巻き線で1.5ミリ 5弦巻き線で1.8ミリ
です。

1,2,3は比重1.3として計算して、念のため実測して、単位長さ(cm)の重さを測りました。
計算結果と実測はほとんど同じでした。

巻き線は、実測して、長さで割って単位長さの重さを出すしか方法はありませんが。

計算結果は ピッチ A=415で

1弦 10.92キロ
2弦  9.17キロ
3弦  7.62キロ
4弦  8.11キロ
5弦  7.22キロ

5弦がかなり低いです。

現代の弦の常識として 高音弦ほどテンションが高く、低音弦は低いと言う事が言われています。

ただ、コントラバスは逆です。(一般的にはそうですが、そうでないメーカーもあります)

なので、弦の設計としてはこれでも良いのかもしれませんが、弦長が半音分ほど低く、
ピッチも半音低いので、実際に弾くと5弦のテンションノンの無さが弾きにくいのです。

そこで、とりあえず、手持ちのオイドクサ(芯線はガットなので)を張ってみましたが、5弦やガンバの弦のように
シンプルにガット弦に丸い巻き線を巻いているのではないので、反応が鈍く他のガット弦との相性も悪く使えません。

テンションの感じは良いのですが。

そこで、同じ製法のバスガンバの7弦を試してみました。

そうすると、少し弦が太い感じはあるのですが(と言っても直径で0.15ミリほど太くなるだけですが)
弦の振幅も大きくなく、音もしっかりしてよい感じです。

テンションは 8.3キロになります。 

結果
1弦 10.92キロ
2弦  9.17キロ
3弦  7.62キロ
4弦  8.11キロ
5弦  8.30キロ

計 44.12キロ

で特別5弦が大きいテンションではありません。

1弦と2弦の差は1弦が2弦の19%増し。
2弦と3弦では20%増し。
3弦と4弦ではマイナス 6%
4弦と5弦ではマイナス2%なので


現代の一般的な弦では1弦が15%から20%ほど2弦より高いのが
普通なので、これで弦のゲージは無理が無いと思います。

ちなみにヤーガーは1弦から 17.9、 14.0、 13.4, 13.8 なので
ヤーガーと同じ感じです。ヤーガーの計は 59.1キロです。

(参考に コントラバスは 1弦から 5弦のコントラバスだと
27.6 25.7 30.4 33.5  35.7 くらいが標準です)

ここに書ききれないほど、沢山のことを考えて作りました。
作っているより、考えている時間のほうが長いこともありました。
5弦ピッコロチェロは悩む事も多かったのですが、面白く作らせていただきました。

あとは、依頼された方が気にいって下さるかどうかです。
  1. 2020/06/07(日) 20:21:42|
  2. ギター
  3. | コメント:0
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プロフィール

kogakki

Author:kogakki
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、チェンバロ
と言った、古楽器を仕事として製作して
30年以上になりました。

最近はギターに興味を持っています。
最初に作った楽器は、ギターです。
昭和42年でした。 18歳の時です。

古楽器製作家 平山 照秋 

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